839:「糖尿病になると失明するの?」
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
寒さが一段とつのってまいりましたが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「糖尿病になると失明するの?」です。
【糖尿病になると失明するの?】
糖尿病の三大合併症に糖尿病性網膜症・腎症・神経障害があります。
初期の段階で症状を自覚することは少なく、症状はゆっくりと少しずつ現れます。
この中の糖尿病性網膜症により失明する可能性があると言われています。
糖尿病の眼合併症は多岐にわたり、糖尿病網膜症をはじめ、血管新生緑内障や屈折異常などがあげられます。
糖尿病で高血糖状態が続くと、体の細い血管が障害されて血流が悪くなり、とくに細い血管が集中している場所に合併症が起こるため、血管の集中する網膜に症状が現れます。
網膜で細い血管が出血すると黄斑部というものを見る際に大切な部分に障害が起こるため、高度な視力障害が起こりえます。
糖尿病網膜症は中途失明の第3位となっており、早期の発見や治療が大切です。
【治療方法】
食事制限を中心に日々の血糖コントロールを行うと共に、眼科での定期検査・定期治療が大切です。
糖尿病網膜症の多彩な症状に合わせ、OCTアンギオグラフィーや蛍光眼底造影検査等を経て、網膜光凝固術などのレーザー処置。黄斑浮腫に対しては抗VEGF抗体療法が用いられます。手術の適応は医師が判断いたします。
早期発見が有用ですので、気になる症状がある方はお早めに医師にご相談ください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。