眼圧が高くないのに緑内障になるの? | 新宿駅東口徒歩1分の眼科|新宿東口眼科医院
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830:眼圧が高くないのに緑内障になるの?

こんにちは、新宿東口眼科医院です。

秋も暮れる頃となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

今週のテーマは『眼圧が高くないのに緑内障になるの?』です。

 

 

1、眼圧とは

血管のない透明な組織である角膜を栄養するため、目の中は「房水」という液体で満たされています。この眼球内を満たす房水の圧力を、眼圧と呼びます。

房水は毛様体皺壁部で産生され、後房から虹彩を通って前房に流れ、最後は隅角の線維柱帯を経てシュレム管へ排出されます。

線維柱帯の目詰まりや隅角の閉塞により房水の排出が滞ると、眼圧の上昇をきたします。

 

2、眼圧を調べる方法

眼圧を測るには、眼圧検査を行います。眼圧検査には非接触式眼圧測定といい眼に空気を当てて眼圧を測定する方法と、接触式眼圧測定といい眼に直接機器を触れさせて眼圧を測定する方法があります。正常の人の眼圧は10~21mmHgの範囲ですが、長期間22mmHg以上の眼圧が続くと、視神経が障害を受けると言われています。

 

3、正常眼圧緑内障

前述の通り、一般的に眼圧の正常範囲はおおむね10~21mmHgの間とされています。しかし眼圧の数値が正常範囲内であっても視神経の萎縮が起こり、緑内障をきたす場合があります。このタイプの緑内障は正常眼圧緑内障と呼ばれ、日本人の緑内障患者の多くがこのタイプだと言われています。

眼圧が正常なため眼圧検査では発見できず、眼底検査が発見の決め手となります。

 

4、原因と自覚症状

正常眼圧緑内障の原因は、視神経が圧力に弱いことや視神経の血液循環が悪いために、眼圧が正常な範囲であっても視神経が障害されてしまうのではないかと考えられています。詳しい原因はまだ分かっていません。

正常眼圧緑内障はかなり進行するまでの間は無症状です。はっきりと自覚できる症状がないために、何も気付かないまま悪化してしまうことが多くなっています。視力が低下するのは症状が悪化してからなので、自覚症状によって正常眼圧緑内障を早期発見することは容易ではありません。また、症状として視野の欠損が生じても、見えない部分をもう一方の目で補ってしまうために気付くのが遅れがちです。

 

5、治療法

治療には薬やレーザー治療、手術があります。通常の場合と同じように眼圧を下げることが主な目的となります。正常眼圧緑内障なのに、さらに下げる必要があるのかと感じる方もいると思いますが、眼圧を低下させることによって、症状の進行を遅らせることができます。また、失われた視野については治療で回復させることはできませんので、早期発見、早期治療を行うことが、健康な目を保つために不可欠です。

 

  • 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
  • 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
  • 無断での記事転載はご遠慮ください。
  • 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。

※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。


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