815:コンタクトの度数と視力の違い
こんにちは。新宿東口眼科医院です。相変わらず暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「コンタクトの度数と視力の違い」です。
まず、視力の定義についてです。視力とは対象物をどれぐらい見えるかを数値化したもので、一般的にランドルト環(C)により測定します。5m離れて見たときに、7.5mm・1.5mmのCマークの切れ目が分かると視力1.0、全長75mm・切れ目の幅15mmのCマーク(最も大きいいマーク)の切れ目が分かると視力0.1と判定されます。また、視力1.0は1分(角度を表す単位で、1度の60分の1の角度)の視角を確認できる能力でもあり、度数は、その視力をメガネやコンタクトレンズでどれぐらい矯正できるかを数値で示したものです。
また、メガネとコンタクトレンズの度数は同じだと思われることが多いですが、眼球とレンズ間の距離が異なり矯正力も変わるため、処方する度数もそれに伴い異なります。
コンタクトレンズの度数においては、近視はマイナス(-)で、遠視はプラス(+)で表記されます。数字が大きければ大きいほど強度近視/遠視のレンズになります。また乱視用コンタクトレンズには「乱視度数」、遠近両用コンタクトレンズには「加入度数」があり、乱視度数は「CYL」や「C」、乱視軸度は「AX」、加入度数は「ADD」で表記されます。
例として視力が1.2の指標を見える為に必要な度数が眼鏡レンズで-4.00である場合、上述のようにメガネとコンタクトだと矯正力が異なるため、基本的には眼鏡レンズの度数より0.25もしくは0.50弱めた度数、つまりコンタクトの度数は-3.50もしくは-3.75になります。ただし弱める度数については見え方の個人差によります。また、遠くをよく見えたい場合は視力が1.2程度見えるように合わせますが、使用用途や見たい距離に応じて、合わせる視力も変化させた方がより見えやすくなります。
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