788:逆さまつげって治せる?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
寒さの厳しい季節ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「逆さまつげって治せる?」です。
【逆さまつげとは?】
「逆さまつげ」とはまつげの先端が眼球の方に向かって生えている状態のことを指します。
まつげの一部が角膜(黒目)に触れて刺激され、涙、目やに、まぶしさ、充血、異物感、痛みなどの症状を引き起こします。程度が強くなると、角膜への混濁を引き起こして視力低下が生じる場合もあります。
【原因】
逆さまつげは、まぶたの構造上の問題で生まれつき起こることが多いです。
その他の原因として「まぶたの傷痕」、「まぶたやまつげの根元の炎症」、
「結膜炎の後遺症」「加齢」などが挙げられます。
とくに加齢にともなって、まぶたの皮膚がたるみ、皮下筋肉の筋力が低下して逆さまつげになるケースが増えています。
【治せるの?】
・生まれつきの逆さまつげの場合
成長と共に1歳前後で自然に治癒することがほとんどであるため、抗生剤など点眼薬で経過をみます。2歳以上で治らない場合には、成長に伴い自然治癒することも期待できますが、症状の強さ次第では医師の判断により、手術を行います。
・加齢性や炎症による逆さまつげの場合
この場合まつげを抜くと一時的に症状は改善します。しかし、また生えると症状が出るため、同じことの繰り返しになってしまいます。症状が繰り返せば炎症が再発する恐れや、さらに太いまつげが生えてくることもあります。医師の判断により、手術を行います。
【手術】
手術としては
・まつげの毛根を電気の針で焼くまつげ電気分解や冷凍凝固手術
・糸をまぶたの中に縫いこむことで、まつげの外側を根元に起こす埋没法
・皮膚と皮下組織を切除して瞼板に縫い付ける切開法
・高齢者の方に下まぶたに行う眼輪筋短縮術
などがあり、病状に合わせて手術方法を選択します。
当院では、角膜を刺激している睫毛の除去と、炎症に対して抗生剤の点眼薬を処方いたします。
睫毛電気分解や冷凍凝固などの手術を行う際には、他院へご紹介をいたします。
ご相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談下さい。
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
・一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
・無断での記事転載はご遠慮ください。
・本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。 ※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。