751:瞳孔を開くと何が分かるの?
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
青葉が目に眩しいこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは 『瞳孔を開くと何が分かるの?』です。
【眼底検査(瞳孔を開く検査)とは?】
目薬で瞳を大きな状態(散瞳)にして、眼底(眼の奥)や水晶体の状態を詳しく調べる検査のことを言います。
通常、瞳の大きさは周囲の明るさで変化します。明るいところでは小さくなり(縮瞳)、暗いところでは大きく(散瞳)なります。
検査では、散瞳薬を使って散瞳状態にします。
【散瞳薬を点眼すると】
点眼してから15分~30分くらい経つと、薬が効いてひとみが大きくなります(散瞳します)。
散瞳すると、眼の中に普段より多くの光が入るため、外に出るとまぶしく感じたり、見え方も変わります。また、ピントを合わせづらくなり、近くの字がかすんで見えることがあります。散瞳している間は事務作業、屋外(明るい場所)での作業がしづらくなります。
車やバイク、自転車の運転は事故につながるので、散瞳した日は運転しないようにしてください。
ひとみの大きさは、薬の効果が切れれば元に戻ります。
【散瞳が必要となる疾患】
眼底の疾患は散瞳が必要です。散瞳をすることにより、眼底の端まで観察することが出来ます。視力が出づらい場合など、原因を検査するために行います。
散瞳が必要な代表的疾患は以下となります。
(網膜剥離・白内障・黄斑上膜・黄斑前膜・網膜前膜・網膜上膜・黄班円孔・糖尿病黄斑症・加齢黄斑変性症・黄斑浮腫など)
【瞳孔を開く際に使用する点眼薬】
ミドリンP・ミドリンM・ネオシネジンなどがあります。
【散瞳後の検査 眼底カメラ・OCT】
眼底カメラによる眼底撮影。
所要時間は約5分です。
DRI OCT Triton(3次元眼底像撮影装置) とは、網膜(カメラで例えるとフィルムにあたる部分)の断層画像を撮影する検査です。このOCT検査により、診察だけでは分かりにくい網膜の状態を明らかにし、網膜の病気に対する治療方針の決定や、治療効果の判定に役立てることができます。
所要時間は約5分~10分程度です。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。