744:涙点プラグとは
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
今週のテーマは「涙点プラグとは」です。
涙点プラグとは、ドライアイの治療方法のひとつである涙点プラグ挿入術に用いるものです。涙の流出口である涙点にプラグ(栓)を差し込むことによって、涙の流出を減らし、自身の涙を目の表面に十分に留めさせるというものです。
コラーゲン製涙点プラグ(キープティア)※左
シリコン製涙点プラグ(スーパーフレックスプラグ)※右
ドライアイによる目の表面のトラブルを軽減するほか、ドライアイによるコンタクトレンズ装用時のトラブルを軽減したりすることができます。点眼液などを使った治療でなかなか効果が得られない場合、涙点プラグを使った治療を行う場合がありますが、点眼液を用いた治療と比較して涙点プラグは良い面も悪い面も持ち合わせています。
〇メリット
一般的な点眼液を用いた治療の場合、点眼したときは目は潤いますが、それを保つことができません。また、点眼液には涙に含まれているタンパク質やビタミンなどの重要な成分は含まれていません。一方、涙点プラグは自分の涙を表面に留まらせることができるので、より有効な治療ができます。また、涙点プラグの装着によって点眼回数を減らせるので、患者様の負担を減らすこともできます。
〇デメリット
涙点プラグで涙点を塞ぐことによって、本来涙と一緒に涙点から排出される老廃物や外界から侵入したほこりなどが眼に蓄積しやすくなってしまいます。そのため、目ヤニや痒みが増えることがあります。また、入れた後に違和感があることやサイズが合わないなどで外れてしまったり、目の表面に触れて角膜や結膜を傷つけてしまうことがあります。
ドライアイの症状でお困りの方や、点眼薬をお使いであまり効果を感じられない方は、ぜひ一度医師に涙点プラグでの治療をご相談ください。
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●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください