724:近視・遠視・乱視の違い
こんにちは。新宿東口眼科医院です
日増しに秋を感じる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「近視・遠視・乱視の違い」です。
通常、眼球に入ってきた光は角膜と水晶体を通り屈折し、網膜に像が写し出されます。
目を楽にした状態でピントがあう状態を正視といいます。近視・遠視・乱視について詳しく説明していきます。
◎近視
遠くから眼に入ってきた光が網膜の手前で焦点を結んでしまう状態、または、ある距離からの光を網膜上に焦点を結ぶ状態のことをいいます。そのため近くは見えますが、遠くはが見えにくいです。 近視の原因は、遺伝的要因とテレビゲームやパソコンを長時間見続けるといった環境的要因があると言われています。角膜・水晶体の屈折力が強すぎることで起こる近視と、目の屈折力はほぼ正常で、眼軸が普通より長いことが理由で起こる近視とがあります。眼軸の長さが長いほど近視が強くなります。
◎遠視
遠視は、目に入った光が網膜より後方の位置に結ばれることで、遠いところも、近いところもぼやけてよく見えない状態です。これは、角膜や水晶体の屈折力が弱いために起こる遠視と、眼球の長さ(眼軸)が短いために起こる遠視とがあります。眼の奥行きが短いために、角膜・水晶体で屈折した光が結像する前に網膜に届いてしまい、ピントがぼやける状態です。そのため、ものを見るときには、ピントを合わせようとするので通常よりも負担が大きくかかります。特に近くを見ようとすると、よりピントを合わせようとして調節力を使うため、目の疲れが原因となり肩こりなどの症状が生じやすい方もいらっしゃいます。
◎乱視
角膜や水晶体の曲率(カーブ)が歪み、均一でないことからぼやけたり二重に見えたりします。乱視には「正乱視」、「不正乱視」の2種類があります。「正乱視」は一定の角度で規則的に歪んでいて、眼鏡やソフトコンタクトレンズでの矯正が可能です。「不正乱視」は円錐角膜・翼状片・角膜のキズなどによる角膜表面の不規則な歪み、水晶体の亜脱臼・水晶体の濁り(白内障)などが原因になって生じます。そのため、眼鏡やソフトレンズでの矯正は難しくハードレンズでの矯正となります。ハードレンズは、レンズ自体がソフトレンズと違い硬いので、角膜の歪みが矯正されクリアに見えます。また、角膜とレンズの間に涙があることにより、ハードレンズの間に出来てしまう隙間を涙が埋める役割を果たすことで乱視を矯正する効果があります。当院では、ハードレンズが初めての方でも安心して使っていただけるように丁寧に指導し処方しておりますので、乱視で見え方が良くない場合はぜひご相談ください。
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※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。