721:仕事で目をケガしたらどうしたらいい?
こんにちは、新宿東口眼科医院でございます。
秋の夜長、冷え込む日も増えてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは『仕事で目をケガしたらどうしたらいい?』です。
働いている方であれば、一度は労災という言葉を耳にしたことはあるのではないでしょうか? 仕事が原因でケガを負ったり病気になったとき、それは「労働災害」と認められ、国から保険金の支給を受けることができます。
そのために用意されているのが、「労災保険制度」です。
★労災保険とは
仕事中や通勤中に事故・災害にあって、ケガをしたり、病気になったり、体に障害が残ったり、死亡した場合などに保障を行う制度です。また、災害にあった被保険者の社会復帰や遺族への援助なども行います。
労災と認められれば、以下のような補償を受けることができます。
療養補償給付…
診察、薬剤・治療材料の支給、処置・手術その他の治療、居宅における看護、病院等への入院・看護などの療養の給付が受けられます。
休業補償給付…
療養中の休業4日目から給付基礎日額の80%が支給されます。
障害補償給付…
後遺障害が残った場合、一定額の年金または一時金が支給されます。
遺族補償給付…
労働者が業務上の事由により死亡したときには、原則として遺族補償年金が支給されます。
その他にも、葬祭料、傷病補償年金、介護補償給付などが支払われます。
★労災申請の流れ
①病院で受診
労災申請をする前に病院を受診しましょう。病院には2種類あります。労災指定病院と労災指定外病院があります。それぞれ請求方法が異なるので、注意しましょう。
◆労災指定病院の場合
窓口で労災での負傷である旨を伝え、当日、または後日、業務中の災害の場合は療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)、通勤中の災害の場合は療養給付たる療養の給付請求書(様式第16号の3)を病院に提出します(病院から労基署に請求)。
◆労災指定外病院の場合
費用はいったん本人または会社が建て替え、後日、療養補償付たる療養の費用請求書を労基署に提出(会社が代理申請するが、本人が申請することも可能)。
または会社が建て替え、後日、療養補償付たる療養の費用請求書を労基署に提出(会社が代理申請するが、本人が申請することも可能)。
※当院は労災指定病院ですので、受診の際は療養補償給付たる療養の給付請求書(様式第5号)または、療養給付たる療養の給付請求書(様式第16号の3)をお持ちください。
②休業補償給付
休業補償給付請求書を会社の総務から、または被災者本人が労基署に申請します。
③業務への起因を証明
ケガまたは疾病が、業務と因果関係があることを申請者が証明しなければなりません。医師の証明や事業主の証明等が必要ですが、最終的に判断するのは労基署です。
④認定のち給付
労基署が認定基準に基づき労災だと認定したら、各種の保険給付が受けられます。認定されなかった場合は、不支給決定通知が送付され、給付は受けられません。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも
当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。