716:高血圧と眼科疾患
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
日ごとに秋の気配を感じる今日この頃、お変わりありませんでしょうか。
今回のテーマは「高血圧と眼科疾患」です。
- 高血圧眼底(高血圧網膜症)
・高血圧眼底(高血圧網膜症)とは
網膜の血管が高血圧の影響を受けさまざまな病変を生じている状態です。
通常は、ヒトの血管を直接観察することは出来ません。
しかし眼底の血管は人体で唯一肉眼による観察が可能な血管で、撮影も容易にできます。
眼底所見で動脈硬化性変化(S)と高血圧性変化(H)を区別したScheie分類と、全身所見と関連付けたKeith-Wagener分類という程度分類があります。
※Scheie分類、Keith-Wagener分類の詳しい説明はこちらからご覧ください。
https://www.ikec.jp/eye_disease/094/
・高血圧眼底(高血圧網膜症)の治療方法
1.内科的治療
アルコール、糖分、塩分のとりすぎに注意し、規則正しい生活を心がけること。
高血圧性網膜症を進行させないために、内科的な高血圧の治療とともに、定期的な眼底検査などを忘れずに受けることが重要となります。
2.レーザー光凝固術
網膜にレーザーを照射して、新生血管の発生を防ぐ方法。また、出血や白斑も治療できます。この治療で視力が回復するわけではありませんが、網膜症の進行を阻止することができています。
3.硝子体手術
硝子体出血、網膜剥離などをきたした増殖網膜症に対し出血混濁の除去、剥離した網膜をもとの位置に戻すなどを目的に行われています。
◎高血圧および高血圧眼底の治療は、眼科医と内科医の協力関係も大切です。当院は、網膜専門外来を装備し、各種検査機器も充実し、万全の態勢で皆さまのご来院をお待ちしております。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。