710:目にボールが当たったらどんな検査をするの?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
相変わらず暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「目にボールが当たったらどんな検査をするの?」というテーマについてです。
- 眼球打撲とは?
ボールなどで目をぶつけたときには、「眼球打撲」という言い方をすることが多いです。眼球打撲とは目に対して強い衝撃が与えられ、眼球に損傷が生じることを言います。 目は常に露出している状態であり、眼球そのものを守っているのは瞼のみです。例え目を瞑っていた状態であっても、野球ボールのような小さく硬いものが当たったり、ボクシングによる目の攻撃、赤ちゃんの手が目に当たる、不意の転倒で眼部をぶつけてしまったりと、どなたにも起こりえるトラブルでもあるため、決して無縁のものであるとは言えません。
- ぶつけた際の注意点は?
目をぶつけたときにはまずガーゼやハンカチなどを冷水で濡らし、まぶたの上から打撲したところを冷やしましょう。もしかけていたメガネのレンズが割れて、まぶた・眼球からの出血があるときは目をこすらないようにしてください。
また鼻血が出て、血液がのどの奥や口の中にたまった時には、吐き出し、血液は絶対に飲みこまないようにしましょう。また、鼻水・鼻血が出ても強く「鼻をかむ」ことはしないで下さい。
以上の処置をしながら、直ちに眼科医の診察を受けて下さい。
眼球打撲の関連関連疾患について
眼球打撲の症状には、主にかすみや充血、痛み、出血、物が二つに見える、視力低下などが挙げられます。直接眼球ではなく、目の周りの打撲でも、様々な疾患が隠れている場合があります。主な疾患として、角膜びらん、眼圧上昇(続発性緑内障)、網膜剥離などが挙げられます。眼球打撲は症状が軽くとも眼球内のトラブルが起こっている可能性もあります。この場合は早急に入院が必要となるため、痛みは小さくとも安心はせず、直ちに検査を受けるようにしましょう。
検査について
眼球打撲の症状で受診した場合には、瞳孔を開いた上で眼底(瞳の奥)を詳しく調べる必要があります。眼底検査の際には目薬(瞳孔を開く散瞳薬)を点すことで、15分から30分くらいで瞳が大きくなります。散瞳することにより、眼底の端の方まで検査することが出来、目の状態を詳しく調べることが出来ます。当院では散瞳後に検眼鏡や眼底カメラ、またOCT(光干渉断層計)という検査機器を使い眼底疾患の有無を調べます。
※眼底検査、眼球打撲について更に詳しく当院HPでご紹介しております。
下記のページをご参照くださいませ。
眼底検査について(https://www.ikec.jp/inst/i_gantei/)
眼球打撲について(https://www.ikec.jp/eye_disease/015/)
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
- 一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
- 無断での記事転載はご遠慮ください。
- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。