683:乱視は病気なの?
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
寒さもピークを迎えておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
今週のメルマガテーマは【乱視は病気なの?】です。
・乱視とは?
乱視は近視や遠視と同様に屈折異常の一種です。
乱視用のコンタクトレンズや眼鏡、屈折矯正手術で矯正できる乱視を正乱視といい、円錐角膜、怪我や強い炎症、手術などよって角膜表面に凹凸が起こる乱視を不正乱視といいます。
ものを見る時には光が角膜、水晶体を通って屈折し、網膜に焦点を結ぶことで綺麗な像を見ることができます。
この時、角膜や水晶体がきれいな球状ではなくラグビーボールのようにゆがんだ形をしていると、屈折力が方向によって異なるために焦点を一点に合わせることができず、ものが二重に見えてしまいます。
(画像引用元:https://www.seed.co.jp/products/contact/ranshi/column_180402.html)
不正乱視の場合は角膜の不規則な歪みや凹凸によって焦点が多数出来てしまい、安定した見え方の矯正が難しくなってしまいます。
・乱視は病気なの?
「病気」という言葉について調べると「体や精神に何らかの異常があり、生活上の困難や苦痛がある状態」と説明することが多いようです。
乱視は屈折異常の一種ではありますが、正乱視の場合は眼鏡やコンタクトレンズを使うことで見え方の矯正ができるため、「生活上の困難」を解消することができます。
不正乱視の場合は、角膜の表面に問題があることがあります。角膜表面の凹凸は眼鏡やソフトコンタクトレンズによる矯正ができませんが、ハードコンタクトレンズの装用によって矯正することができます。
ハードコンタクトレンズは角膜表面の形に沿って変形しないため、凹凸のある角膜とハードコンタクトレンズの間にある涙が「涙液レンズ」となることで、角膜の形状による不正乱視の矯正が出来ます。
・乱視かな?と思ったら
最近目が悪くなった、物が二重に見える、パソコン作業や近くを見ていると疲れるといった症状は、矯正されていない乱視が原因で起こる可能性があります。
眼科でオートレフケラトメーターによる測定、視力検査などを行うことで乱視の状態を計測し、適切な矯正方法をご案内することができます。
少しでも気になる事がありましたら、当院スタッフ、視能訓練士、医師にご相談ください。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。 すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。