655:網膜格子状変性とは
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
暑さが本格的になって参りましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「網膜格子状変性とは」です。
【網膜格子状変性とは】
網膜の周辺部の弱い部分が徐々に薄くなっていく病気です。布が薄くなっていくと線維が見えるのと同じように、薄くなった網膜が格子戸に似た形をしているので格子状変性と呼ばれています。徐々に網膜が薄くなり、場合によっては網膜に穴が開き網膜円孔や網膜裂孔が生じることがあります。
網膜格子状変性はうまれつき持っているのではなく、小児期から青年期に徐々に形成されていき、その割合は全人口の5~6%、そのうち約半数が両目に発症するといわれています。また近視の人で10%、強度近視では20%の割合で発生することが確認されています。
【網膜格子状変性の症状】
多くは無症状ですが、網膜格子状変性の合併症である裂孔原性網膜剥離によって、光視症や飛蚊症の症状が現れることがあります。
【網膜格子状変性の検査方法】
視力検査や視野検査の他に、眼底検査を重要視しています。眼底検査とは、散瞳薬を使用して瞳孔を広げ、検眼鏡を使用して眼球奥の網膜の状態を確認する検査方法です。
【網膜格子状変性の治療】
網膜に穴が開いている場合や既にもう一方の目に網膜剥離を引き起こしている場合は、網膜剥離になる可能性が高いため予防的治療としてレーザー治療を行います。
・一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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・本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。