646:3大ぶどう膜炎とは
こんにちは新宿東口眼科医院です。
すっかり暖かい季節になってまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回のメールマガジンでは、三大ぶどう膜炎について紹介します。
◎ぶどう膜炎ってどんな病気?
初めにぶどう膜とは、虹彩、毛様体、脈絡膜の3つから構成される眼球の組織です。ぶどう膜は特徴として、眼球の他の部分より血管が多く、網膜に接している組織です。このぶどう膜の組織が何らかの原因で炎症を起こした状態をぶどう膜炎といいます。
◎三大ぶどう膜炎とは?
それでは三大ぶどう膜炎と呼ばれる、3つの病気をご紹介します。
【サルコイドーシス】
もともとは皮膚の病気として知られており、肉の塊のような肉芽腫が皮膚や臓器にできる病気です。厚生労働省が指定している難病のひとつでもあります。眼の症状としては、物がかすんで見える、まぶしい、飛蚊症のような症状、視力低下など様々です。サルコイドーシスが疑われる場合には眼科と合わせて内科の受診をおすすめすることもあります。
【ベーチェット病】
ベーチェット病では特徴的な4つの症状が表れます。皮膚症状、視力低下などの眼症状、口腔粘膜症状、外陰部潰瘍です。体内の異物を攻撃し排除する白血球が集まり、炎症を引き起こすことが原因です。症状の再燃と寛解を繰り返し、視力が低下してまた良くなるということを繰り返すことがあります。
【原田病】
ぶどう膜炎と同時に網膜剥離を起こして視力障害が起こります。メラニン色素細胞に対する過剰な免疫反応が起こる病気と考えられており、目の他に色素細胞の多い耳、皮膚、髪、髄膜などに炎症が起こることもあります。本来、自分の体を守るべき免疫システムが正常に機能せず、正常な組織を攻撃して起こる自己免疫疾患です。
ぶどう膜炎の診断を受けた場合には医師の指示に従い定期的な受診をおすすめします。眼科のみならず内科などの診療科と連携して治療を続ける必要があります。