640:散瞳検査とは?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
早いもので3月も終わりに差し掛かろうとしていますね。
少しずつ春の訪れを感じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「散瞳検査とは?」というテーマについてです。
散瞳とは?
散瞳とはひとみ(瞳孔)が大きくなった状態のことです。
通常、神経のはたらきにより、明るさによってひとみの大きさは変化します。明るい所ではひとみは小さくなり、暗い所では大きくなります。
散瞳検査とは?
散瞳検査とは、散瞳剤(ミドリンPやミドリンMなど)と呼ばれる目薬により、ひとみを開いた状態にして眼の奥を詳しく観察する検査のことをさします。
眼の奥(水晶体、硝子体、網膜、視神経、血管など)をくわしく診察する際には、ひとみを通して、眼の奥をのぞきこみます。
通常時よりも、ひとみが開いている方が、より広い範囲を詳しく検査することができます。
散瞳検査が必要なときはどんなとき?
以下のような症状があるとき、病気があるときの精密検査や経過観察には散瞳検査が必要です。
◆虫が飛んでいるように見えるとき(飛蚊症)
◆視界がキラキラ光って見えるとき
◆眼球付近をぶつけたとき
◆急に見えにくいと感じたとき
◆物がゆがんでみえるとき
◆白内障、白内障手術後
◆強い近視がある方
◆糖尿病や高血圧など内科の病気をお持ちの方
◆その他、眼の奥の病気が疑われるとき
散瞳薬を点眼すると?
個人差はありますが、点眼してから15分~30分くらい経つと、薬が効いてひとみが大きくなります。(これを散瞳といいます)
散瞳すると、眼の中に普段より多くの光が入るため、外に出るといつも以上にまぶしく感じたり、見え方も変わります。また、ピントを合わせづらくなり、近くの字がかすんで見えることがあります。散瞳している間は事務作業、屋外(明るい場所)での作業がしづらくなります。
ひとみの大きさは、薬の効果が切れれば元に戻ります。
散瞳検査の注意点は?
点眼の作用により、点眼後に約4~5時間ほど瞳孔が開いた状態が続きます(個人差があります)。上記にもある通り、屋外や室内でも明るいところでまぶしさを感じたり、焦点がぼやけたりしますが、目薬の効果がきれると、次第に回復してきますのでご安心ください。
来院時は、御自分での車・バイクなどの運転は危険なので避けていただき、同伴者に運転をお願いするか、公共交通機関を使用してご受診ください。また、ピントが合いづらくなり、細かい作業ができなくなることがありますので、診察後に大切な用事がある日はお控えください。
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特に、見え方に急激な変化がある場合や眼球をぶつける等のケガをした場合には、早めの眼科受診をお勧めいたします。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。