623:目を冷やす、温めるメリットデメリット
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
11月も残すところあと1週間となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「目を冷やす、温めるメリット・デメリット」です。
目が疲れたときや重たく感じるとき、蒸しタオルや温かいアイマスクをする方がいらっしゃるかと思います。なんとなく楽になったり、気持ちよく感じたりする方も多いかと思いますが、これは目の周りが温められることで目とその周辺の血管を広がり、凝った筋肉を和らげる作用があるためです。
また「温め」は、疲れ目だけではなくドライアイにも効果があるとされています。
目の周り、まつげの生え際にはマイボーム腺という目の表面を覆い、涙の蒸発を防ぐための脂を分泌する点がいくつも存在しています。この穴が詰まってしまうことをマイボーム腺梗塞といいますが、梗塞が起きると油分の分泌量が減少してしまいます。油分には水分を覆う膜としての役割がありますので、その量が少なくなると涙が蒸発しやすくなり、ドライアイを引き起こすことがあるのです。
対して、目元を温めると詰まった脂が溶かされて流れが改善し、油分の分泌が促されるので、前述の通りドライアイの症状の改善を期待することが出来るというわけです。
温める方法は前述したとおり蒸しタオルや市販のホットアイマスク等を使ってもいいですし、入浴時に目の周りを温めたり、温かいシャワーを目に当てたりすることも有効です。
また、当院にはアイホットという器機もございますので、ご希望の場合はご受診の際お気軽にお申し付けください。
ここまで目を温めるメリットについてお伝えをしてまいりましたが、目を温めることで症状が悪化することや、逆に冷やした方がよいとされる場合もあります。それは、目が充血しているときです。結膜炎等の症状や寝不足が原因で目が充血しているときは、目を温めるのは逆効果で、充血を促進させてしまいます。この場合は逆に冷やすことで炎症を抑えることができ、打撲による腫れや痛みにも「冷やし」が効果的とされています。
いずれの作業もご自宅で手軽に行うことが出来ますが、個人での判断が難しい場合や何らかの眼疾患をお持ちの方は逆効果となる場合もあります。症状が改善しない場合なども含め、少しでもご不安がある場合は眼科医にご相談ください。
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当院にはアルコールを主成分とする手の消毒液を複数設置しており、ご自由にお使い頂けます。また、ウイルス殺菌効果のある弱酸性次亜塩素酸水を使う専用加湿器を複数台設置しております。
スタッフはマスクを着用させていただき、咳が出てマスクを付けていない患者様にはマスクをお渡ししております。
当院および機器の消毒を徹底し、常に換気をしております。
なお当院は通常通り診療を行っております。