609:円錐角膜とは
こんにちは!新宿東口眼科です。
夏の日差しが眩しいこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「円錐角膜とは」です。
☆円錐角膜とは
黒目の表面には、角膜という厚さ0.5ミリほどの透明な膜があり,光を正常に導くレンズの役割を担っています。この角膜がなんらかの原因で薄くなり円錐形に突出する病気です。主に思春期に発症します。近視や乱視が進行し裸眼視力が低下していきます。
多くは両眼性で、初期の段階では診断がつきにくく乱視と診断されることもあります。進行の度合いは人によって様々で数カ月間のうちに進行する場合もありますが、何年もかけて進行する場合もあります。
似たような病気としてペルーシド角膜辺縁変性があり、角膜下方周辺部が薄くなって突出する病気です。
☆主な原因
発症に性差があり(男性:女性=3:1)ホルモンとの関連が推測されていますがまだ、確定されておらず目を強くこするくせやアトピーとの関係が深いとも言われています。また、まれではありますが、双子での発症や祖父、父、子供と三世代とも円錐角膜が判明したり家族歴はないという患者様の兄弟を調べると軽度の円錐角膜が判明したりすることもあります。
☆当院での検査機器
前眼部解析装置(pentacam)
角膜形状解析等の検査を約2秒・1回の測定で正確に行え、角膜乱視の測定や角膜乱視の測定や円錐角膜等の早期発見が出来ます
※同法人の池袋サンシャイン眼科診療所に設備
オートレフケラト/トノ/パキメータ
オートレフ(屈折度+角膜曲率半径)と眼圧測定ができます
細隙灯顕微鏡
スリットランプマイクロスコープによる前眼部(角膜・結膜等)の観察できます。
☆治療方法
円錐角膜は病期の原因が不明なので根治する方法はまだ見つかっていませんが、通常ハードコンタクトレンズでの矯正を行います。ハードコンタクトレンズに進行をとめる効果はありませんが、多くの場合視力を維持することが期待できます。
ハードコンタクトレンズでは、異物感がつきもので、慣れるのに一カ月ほどかかります。
コンタクトレンズが装用できない、または装用しても視力が出ない状態まで進行した場合は角膜移植が必要になります。
当法人で処方可能な円錐角膜用のハードコンタクトレンズにはメニコンの「ROSE K2」がございます。なお処方及びお取り扱いは同法人の池袋サンシャイン通り眼科診療所とJコンタクト池袋店でお受けしております。
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。