583:角膜移植とは
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
じめじめとした梅雨の季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは【角膜移植とは】です。
角膜とは
”くろめ”にあたる部分を「角膜」といいます。外から入ってくる光を屈折させて、網膜に像が結ぶのを助ける役割があります。
角膜は①上皮②実質(ボーマン膜、デスメ膜の間の部位)③内皮と3つの層に分かれています。①にあたる上皮は涙に守られていて、丈夫です。
角膜移植とは
角膜移植とは、角膜が外傷や感染症、遺伝的疾患などにより透明性を失ったり変成や変形により
目のスクリーンに当たる網膜に、像を結ぶことができなくなった場合に行われる手術
大きく分けて二つの方法があります。
変成や混濁している箇所が浅い場合:患者さんの角膜の表層を交換する、表層角膜移植手術
全体が濁ったり変性を起こしている場合:全体を入れ替える全層角膜移植手術
角膜の移植が必要な病気の代表的な疾患には・・・
1)外因的疾患によるもの:ウイルスの感染や細菌の感染等により透明性を失ってしまうもの
2)遺伝的疾患によるもの:角膜の変成や変形等で原因が遺伝的なもの
3)外傷によるもの:酸やアルカリによる外傷・火傷・眼を傷つけるような事故・薬物の副作用によるものや他の眼の手術による影響等
主な疾患には下記のものがあげられます。
角膜ヘルペス
単純ヘルペスウイルスによる角膜感染症です。再発することが多く、失明に至ることもあります。
アカントアメーバ角膜炎
アメーバの一種であるアカントアメーバが角膜に感染して起こる病気。
円錐角膜
角膜が円錐状となり、屈折力に大きな変化を起こします。角膜移植が必要になる場合もあります。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。