577:眼鏡とコンタクトレンズどちらがいいの?
新宿東口眼科医院でございます。
桜も満開が近くなり、外の空気が暖かくなり始めました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今週のメルマガのテーマは「眼鏡とコンタクトレンズどちらがいいの?」です。
—-眼鏡とコンタクトレンズの違い—-
眼鏡もコンタクトレンズも、「目がよく見えるようになるために使う道具」という意味では一見同じように見えます。眼鏡は目の前にレンズが来るように掛けることで、裸眼の状態の屈折異常(近視・遠視・乱視)を矯正します。コンタクトレンズは、目の中に入れて角膜に直接乗せることで、屈折異常の矯正ができます。
それぞれのメリット、デメリットを以下に簡単に記載します。
①眼鏡について
◆眼鏡のメリット◆
・目の状態にかかわらず掛けられる
・長時間装用できる
・手入れの必要が少なく、使い方が簡単
・小児の屈折矯正ができる
・斜視の矯正ができる
◆眼鏡のデメリット◆
・マスクをする、温度差のある環境にいる、湯気に当たるなどした時に曇る
・かけ慣れるまで見え方に違和感が出ることがある。
・長時間の装用で耳や鼻が痛くなったり、頭痛が起こることがある。
眼鏡の一番のメリットは、目の状態にかかわらず掛けられるところです。
例えばものもらいで目が腫れているときや、花粉症のアレルギーがある時期は目の状態が悪く、コンタクトレンズを入れることができません。眼鏡は目の調子が悪い時でもかけられるので、いつでも視力の矯正が可能です。
また、コンタクトレンズよりも長い時間かけることができます。レンズを綺麗に拭く以外に手入れもあまり必要ないので、小さいお子様でもかけることができます。斜視の矯正はコンタクトレンズではできませんが、眼鏡なら矯正することができます。
デメリットは環境によって曇ってしまって、一時的に見えなくなってしまうことがあります。また、左右差のある眼鏡、乱視の度数が強い眼鏡はかけ慣れるまでくらくらしたり、見え方に違和感が出ることがあります。鼻や耳にかけて使うものなので、かけ慣れていないと痛くなってしまったり、頭痛が出ることもあります。
②コンタクトについて
◆コンタクトレンズのメリット◆
・フレームがないため視野が広い
・裸眼のような自然な見え方
・ハードレンズの場合、乱視矯正に向いている
・装用によって顔の印象に変化がない
・マスクをしたり、温度変化のある環境にいたりした時に曇らない
◆コンタクトレンズのデメリット◆
・着脱に慣れが必要
・眼障害を起こしやすい
・装用することで乾き、異物感などの不快症状が出ることがある
コンタクトレンズの一番のメリットは裸眼とほぼ変わらない自然な見え方があります。眼鏡のようにフレームがないため視界が広くなりますし、度数に左右差のある人、乱視の強い人など、眼鏡の度によって違和感の出やすい方はコンタクトレンズのほうが見え方が自然になることがあります。遠近両用コンタクトレンズは、遠近両用眼鏡のように視線の移動があまり必要なく使えるものがあるので、より自然に見えるといわれています。
角膜の形が強い乱視によってゆがんでいたり、手術の後遺症などで不正乱視がある方は、角膜の上にハードレンズを載せる事でより綺麗に矯正できることがあります。
美容的な面では、装用による顔の印象に変化がないことや、眼鏡のように曇らないこともメリットになります。
デメリットは、最初の着脱時に練習が必要で、使い続けるには慣れが必要なところです。最初からすんなり使える方もいれば、なかなかうまく扱えない方もいるため、個人差が大きいです。また、目に直接触れるものなので、使い方を間違えたり、ケアを怠ったり、決められた装用方法を守らなかったりすると、角膜潰瘍や巨大乳頭結膜炎、細菌による炎症などの眼障害を起こしやすくなります。
コンタクトレンズは一般的に12~14時間程度の装用が可能といわれていますが、目の乾きやすさや、異物感の感じやすさには個人差があるため、人によっては短い時間しかつけられないこともあります。
③眼鏡とコンタクトレンズどちらを選べばいいの?
それでは結局、眼鏡とコンタクトレンズはどちらを選べばよいのでしょうか?それぞれにメリット、デメリットのあるものですし、個人の目の状態によって向き不向きがあるので、一概に「どちらのほうがよい」というのは難しい部分もあります。そのため、当院ではスタッフによる問診や検査、医師の診察を通じて、患者様と一緒によりよい方法を探して行けるように日々心がけております。
今の眼鏡、コンタクトレンズに不満がある方、不満はないけれどいまひとつ…という方は、ぜひ一度当院にてご相談ください。目の専門家である視能訓練士や、併設販売店からの出向スタッフなど、眼鏡・コンタクトレンズに詳しいものが多数在籍しておりますので、きっと患者様の目にあった眼鏡、コンタクトレンズを選ぶことができるかと思います。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
- 無断での記事転載はご遠慮ください。
- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
- すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。
- ウイルス感染症に対する当法人の取り組みについてご紹介をします。
- 当院にはアルコールを主成分とする手の消毒液を複数設置しており、ご自由にお使い頂けます。
またウイルス殺菌効果のある弱酸性次亜塩素酸水を使う専用加湿器を複数台設置しております。
スタッフはマスクを着用させていただき、咳が出てマスクを付けていない患者様にはマスクをお渡ししております。
当院および機器の消毒を徹底し、常に換気をしております。
なお当院は通常通り診療を行っております。