576:3D映像の目への影響
こんにちは。こちら新宿東口眼科医院でございます。
桃の蕾がほころぶ時期になりました。皆さまいかがお過ごしですか。
今回のテーマは「3D映像の目への影響」です。
2D映像が当たり前だった時代に、2010年代頃から次第に立体映像が登場してきました。
まず映画館などでは当たり前になりつつある、3D映像ですが、なぜ立体に見えるのでしょうか。それは、右目と左目に「分離」された形で別々の映像を見せているからです。
・目への影響
焦点は画面に合ったままなのに、手前に飛び出したり奥に引っ込んだりする映像に視線を合わせていることになるので、目に大きな負担がかかります。
人工的に立体に見えるように緻密に計算して、左右の目に入る映像が別々になるように映し出されていますが(メガネ無しで映像を見ると二重、ダブっているような映像です)
人の目の幅や度数などは様々です。
当然ながら目に大きな負担がかかりますので、目の不調や眼精疲労、視力低下に繋がる可能性は否定できません。
・6歳以下は3D映像に注意
対象物を立体的に見る力(立体視)は、生まれた後に両目でものを見るうちに発達し、6歳くらいまでにほぼ完成します。
弱視斜視学会の専門医師は「この時期に(両目で一つの像を結ぶ力が弱い人)が3D映像を見ると、まれに斜視になる場合がある」と注意を促しています。
この他にも弱視や健全な視機能の発達に影響を与える可能性があります。
・3D映像鑑賞時の注意点
子どもへの3D映像機器の利用には、ディプレイーから2m以上離れ、部屋の明るさを十分に保ち、点滅映像・幾何学的模様映像を見ないようにしましょう。
また睡眠不足をさけ、鑑賞時間を短くくぎり、その影響を考慮して利用しましょう。
※利用には保護者の管理の下に実施して下さい。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。