570:緑内障は遺伝でなる?
こんにちは。新宿東口眼科医院でございます。
今回のテーマは「緑内障は遺伝でなる?」です。
緑内障とは何らかの原因で視神経が障害され、視野(見える範囲)に欠損が出る病気です。
緑内障にも種類があり、その原因も様々です。
その原因のひとつに遺伝性の緑内障もあります。
家族や親戚の方に緑内障の方がいるからといって、必ず全員が緑内障になるわけではありません。そうでない方よりも緑内障になる確率が高いということです。
以前から、家族性で発症するものがあることが知られており、遺伝的因子と環境的因子の両方が関係している多因子性・多遺伝子性疾患と考えられています。
<先天性緑内障>
主に乳児期にみられます。
先天的に眼の構造に異常がある場合に発症します。眼球中の房水の排水溝にある前房隅角が発達異常を起こし、房水が流れる繊維柱帯の機能が生まれつき低下しており、房水を排出する機能が悪くなり、著しい高眼圧となります。
原因は詳しく分かっていないものの、遺伝子に変異があるとされています。
日本では、40歳を超えると100人に3人は緑内障を発症するといわれており、
決して珍しい病気ではありません。そして、自覚症状がないまま進行することが多い病気です。
下記の緑内障チェックを行い、ひとつでも当てはまれば、一度緑内障の検査をすることをおすすめいたします。
また、健康診断で「視神経乳頭陥凹拡大」「緑内障疑い」「高眼圧症」等でひっかかった場合も、検査をしましょう。
□40歳以上
□眼圧が高いと言われたことがある
□強度(-6.00D)以上の近視
□疲れやすい
□家族に緑内障の方がいる
□糖尿病の方
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
- 一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
- 無断での記事転載はご遠慮ください。
- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。