524:生理的盲点について
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
本格的な冬の到来を迎えまして、風邪などひかれておられませんか。
今週のテーマは「生理的盲点について」です。
「盲点」ということばをわたし達は日常的に使います。見落としがちな問題点のことで、思考の過程で考えが至らなかったことを意味することも多くあります。ここでも、「見る」ことの日常的な重要性がうかがえます。目の網膜にも盲点があります。
生理的盲点(マリオット盲点)とは
生理的盲点(マリオット盲点)とは誰にでもある「見えないスポット」です。目の奥、網膜にある視神経乳頭にあたる部分が、視野検査を行うとマリオット盲点として検出されます。
視神経乳頭は網膜に写った像を脳に伝えるための視神経が束になって眼から脳へと向かう入り口で、視細胞が存在しません。
したがって、「マリオット盲点」と呼ばれる絶対暗点(一番強い光も感知できない部分)としてどなたにも存在する暗点が結果に表れます。
人は両目を同時に使用して生活しているため、左右の眼がそれぞれの盲点を補い合っています。また、片目で見る場合でも脳が見えない部分を補正し、見えない部分 マリオット盲点を感じることはありません。
暗点(暗点=見えない部分)には、絶対暗点と比較暗点の2種類があります。
絶対暗点:まったく見えない暗点のことです。
比較暗点:正常より感度が下がると見えにくい暗点のことです。
☆暗点が気になった方は、何かしらの疾患(緑内障など)の場合もありますので、医師の 診察を受けるようにしてください。
☆当院の盲点についてのHPはこちら→https://www.shec.jp/about/instruments/gp/
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。