513:なぜコンタクトレンズを買うのに処方箋が必要なの?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
今週のテーマは、「なぜコンタクトレンズを買うのに処方箋が必要なの?」についてです。
当院では、コンタクトレンズ購入希望で眼科受診される方には、検査と診察の上、コンタクトレンズ処方箋(指示書)を発行し、コンタクトレンズ購入に際し販売店に提出していただいています。 理由を何点かご紹介しますのでご覧下さい。
理由1.「間違ったデータのレンズを自己判断で使用するのを避けるため」
コンタクトレンズのデータが適切かどうか、患者様ご自身では判断が難しいと言えます。人間の視力は成長期以外でも変動しており、生活環境も多様で度数一つ決めるにしても専門家の慎重な検討が必要になります。 また、度数が同じレンズでもベースカーブ、レンズ材質の違いによって目の上で違う動きをすることもあります。 ですから、医師に目の上でのレンズの動きを確認してもらい、適切なデータを決める必要です。
理由2.「適切なブランド選択をするため」
コンタクトレンズには様々なブランドがあり、宣伝文句やネットに記された他の使用者のレビューだけでは自分の目に本当に合ったブランドの選択は難しいものです。実際に目の状態を眼科医師に見てもらい、検査員の説明を聞きながら実際にいくつかのレンズを試着してみないと、正しいブランドの選択は難しいと言えます。また、 使用中のレンズが合わないという方でも、適切なレンズ選択の手助けを行うこともできます。
理由3.「病気に気づかないままコンタクトを使うのを防ぐため」
医学的にコンタクトレンズを装用することが禁忌とされている疾患があります。例えば、「前眼部の急性および亜急性炎症、眼感染症、ぶどう膜炎、角膜知覚低下、レンズ装用に問題となる程度のドライアイおよび涙器疾患、眼瞼異常、レンズ装用に影響を与える程度のアレルギー疾患」などですが、これを診断できるのは眼科医師のみです。これらの病気の中には、痛みなどですぐ症状に気付くものもありますが、生活習慣、あるいは他の病気の影響で、症状が自覚しにくいものもあります。また、目の病気があるのに気にせず放置されているケースもあります。病気を放置したままコンタクトの装用を開始すると、病気がどんどんひどくなり、失明など取り返しのつかないことになってしまう恐れもあります。
理由4.「購入したレンズが合わなかったときのリスクを減らすため」
万が一、処方されたレンズが合わなかった場合、我慢して使い続けしまうと眼精疲労や頭痛を起こす原因となり、レンズの種類によっては角膜炎や結膜炎といった眼障害を引き起こす原因になります。そのため、保証制度のしっかりしているコンタクトレンズ販売店に隣接している眼科で診察を受ける必要があります。保証制度がしっかりしているコンタクトレンズ販売店であれば、処方されたレンズが合わなかった場合でも返品・交換ができます。さらに、その時使用したレンズの何が問題だったのか、目にどんな問題が起こっているのか明確にした上でその都度適切なレンズを提案してもらえます。
★当院には隣接のコンタクトレンズ販売店がございます。もちろん、保証制度、返品、交換は販売店で扱っている商品すべてに対応しております。眼科診療時間中も販売店の営業は行っておりますので、お仕事帰りでのコンタクトレンズ購入も可能です。
※新宿東口眼科医院では医師の丁寧な診察のもと処方箋を発行しております。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
- 一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
- 無断での記事転載はご遠慮ください。
- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。