508:白内障と老視の関係性
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
日増しに秋の深まりを感じる季節になりましたが、皆さま、いかかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「白内障と老視の関係性」です。
白内障とは
正常な水晶体は透明のため、光を良く通します。しかし、加齢などの原因により水晶体の中のたんぱく質が変性し、濁ってくることがあります。これが白内障です。
水晶体が濁ると、光がうまく通過できずに、乱反射を起こし、網膜に鮮明な増が結べないため、視力が低下します。
治療方法で代表的なものは手術によって濁った水晶体を眼内レンズという人工のレンズに置き換えることによって視力の回復をします。
詳しい説明はこちらをご覧ください。https://www.shec.jp/eye_disease/005/
▼濁った水晶体
老視とは
老視とは加齢によって、近くにピントを合わせることができなくなることを言います。
なぜ老眼が起こるのかというと、水晶体という眼の中のレンズの弾力が失われることが大きく関係します。これは、カメラのレンズと同じ役割を担っており、様々な距離のものを見る為に水晶体の厚みを変え、常にピント調整を行っています。しかし、年齢とともに水晶体は硬くなり、厚みを変えることができなくなってきます。具体的には、近くを見るときには水晶体が膨らむのですが、水晶体が硬くなると膨らますことができなくなります。その結果、近くに焦点が合いづらい状態になってしまいます。老眼は一般的には40歳頃から始まると言われています。
詳しい説明はこちらをご覧ください。https://www.shec.jp/eye_disease/002/
白内障と老視の関係性
白内障と老視は症状や疾患としては別のものですが、どちらも水晶体と加齢が大きく関係しています。
また、白内障の治療で手術をし、眼内レンズに変えると、ピントの調節機能がなくなってしまうので、老視と同じ状態になりますので、術後は見え方が安定してきてから老眼鏡や遠近両用眼鏡の処方をすることもあります。
見えにくいので、老眼かな?と思って眼科を受診してみたら実は白内障が原因であったり、また、白内障かな?と思って眼科を受信したところ、老眼だったなどのケースも実際にあったりしますので、見え方がおかしい、近くが見えづらいなどの症状がある場合は、早めに眼科を受診しましょう。
上記は一般的な説明です。
症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。