495:角膜ジストロフィーとは
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
7月も中旬に入り本格的な暑さになってきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、本日のテーマは「角膜ジストロフィーとは」です。
角膜ジストロフィーとは、何らかの原因で角膜に濁りが生じ障害が出る遺伝性の病気です。左右の目の同じ位置に、対照的に白濁店が現れます。
<原因> 遺伝性・家族性が強く、最近ではフックス角膜ジストロフィーを除いた多くの種類の角膜ジストロフィーは、原因となる遺伝子が特定されています。遺伝形式は、常染色体劣勢のものが多いですが、顆粒状角膜ジストロフィーや格子状角膜ジストロフィーの一部など、優性遺伝するものもあります。
<種類> 顆粒状角膜ジストロフィー、格子状角膜ジストロフィー、斑状角膜ジストロフィー、角膜内皮ジストロフィー、膠様滴状角膜ジストロフィーがあります。膠様滴状角膜ジストロフィー日本人に多く欧米ではまれ、逆に角膜内皮ジストロフィーは欧米に多く日本人には少ないのが特徴です。なかでも最も頻度が高いのが顆粒状角膜ジストロフィーです。
<主な症状> 混濁が軽いうちは無症状、光がまぶしい、ときどきぼやけて見えるなどが多く、混濁が進行すると視力低下の原因となります。しかし、若年から壮年にかけて視力が低下するものや、老年になってもほとんど自覚症状のないものまで、発症の時期や程度は様々です。
<治療方法> エキシマレーザーというレーザーを使用して角膜の濁っている部分を削る方法や、角膜移植が選択されます。角膜ジストロフィーでのレーザーや角膜移植の成功率は高いですが、原因が内因性であるため、このような治療を行っても再発してくる可能性があり、それが現在の課題となっています。
症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。上記のような治療は当院では行っておりませんが、診察の上他院を紹介致します。