464:高血圧と眼科疾患
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
寒くなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今週のテーマは「高血圧と眼科疾患」です。
- 高血圧とは
血管が細くなったり、血流量が多くなったりすることで、血管壁に過剰な圧力がかかっている状態です。
心臓が収縮して血液を送り出した瞬間の血圧(=収縮期血圧)が140以上、
そしてその後心臓が広がる時の血圧(=拡張期血圧)が90以上、どちらかの血圧が高いと高血圧といいます。
- 高血圧眼底
高血圧がおこると、全身の動脈の緊張が高まると血圧が上がり、眼底の動脈が細くなったりくびれたりします。
本人の自覚症状はほとんど無く、目にはなんの異常も感じないことが多いのですが、
眼底検査をすると高血圧の程度にしたがって、様々な変化がみられます。
眼底所見で動脈硬化性変化と高血圧性変化を区別したScheie分類と、全身所見と関連付けたKeith-Wagener分類という程度分類があります。
Scheie分類、Keith-Wagener分類の詳しい説明はこちらからご覧ください。
https://www.ikec.jp/eye_disease/094/
- 主な眼科的合併症
高血圧網膜症
網膜細動脈硬化症
網膜静脈閉塞症 https://www.tokyomidori.jp/ikebukuro/disease/020.html#01
網膜動脈閉塞症
- 主な検査
視力検査
眼底検査 https://www.ikec.jp/inst/i_gantei/
OCT(3次元眼底像撮影装置) https://www.shec.jp/about/instruments/triton/
蛍光眼底検査(新宿東口眼科医院にて検査可能です)
https://www.shec.jp/about/instruments/keikouganntei/
- 高血圧眼底(高血圧網膜症)の治療方法
・内科的治療
アルコール、糖分、塩分のとりすぎに注意し、規則正しい生活を心がけること。
高血圧性網膜症を進行させないために、内科的な高血圧の治療とともに、定期的な眼底検査などを忘れずに受けることが重要となります。
・レーザー光凝固術
網膜にレーザーを照射して、新生血管の発生を防ぐ方法。また、出血や白斑も治療できます。この治療で視力が回復するわけではありませんが、網膜症の進行を阻止することができています。
・硝子体手術
硝子体出血、網膜剥離などをきたした増殖網膜症に対し出血混濁の除去、剥離した網膜をもとの位置に戻すなどを目的に行われています。
◎高血圧および高血圧眼底の治療は、眼科医と内科医の協力関係も大切です。当院は、網膜専門外来を装備し、各種検査機器も充実し、万全の態勢で皆さまのご来院をお待ちしております。
ご予約のお申込みはこちらからどうぞ
https://www.ikec.jp/reservation/calendar_1_2017-11.html
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。