434:白内障の手術って何をしているの?
こんにちは新宿東口眼科医院です。暖かくなりつつありますが、皆様はいかがおすごしですか。
今週のテーマは「白内障の手術って何をしているの」です。
まず、白内障とは目の中にあるレンズ(水晶体)が濁って見えづらくなる病気です。
白内障は、加齢に伴って発生する場合が最も一般的で、早ければ40歳から発症し、80歳を超えるとほとんどの人が何等かの白内障の状態にあるといわれています。
その手術とは濁ったレンズを取り出して、代わりとなる人口のレンズを(眼内レンズ)を挿入することです。
一般的には水晶体超音波乳化吸引が行われることが多いです。
水晶体の袋を温存し、水晶体の中身のみを除去する方法です。
<手術の流れ>
まず、点眼による局所麻酔を行います。それから強膜と角膜の境目あたりに2、3㎜前後切り込みを入れ、器具を挿入します。前嚢を円形にくり抜き、その穴から、濁った水晶体を吸引します。吸引後、残した水晶体の袋(水晶体嚢)の中に、人工の眼内レンズを挿入します。眼内レンズは丸めて挿入し、目の中で6㎜ほどに拡げます。
手術をしても老眼は治りません。
老眼ではない若年者もしくは軽い老眼である中年者の場合は、手術後にはピントを合わせる調節能力がなくなってしまいます。
一般の白内障手術で使用する眼内レンズは単一の屈折力を持ったレンズですので、術後は調節力が失われ老眼となります。遠用、近用、またはその両方のメガネが必要です。遠近両用眼内レンズもありますが、若いころのように遠くと近くがクリアに見える状態になるとは限らず、眼鏡が必要となる場合もあります。自分のライフスタイルに合わせた眼内レンズの度数設定を医師とよく相談しましょう。
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