426:目に当てるレーザーの種類
こんにちは新宿東口眼科医院です。
あたたかくなってきましたがみなさまいかがお過ごしでしょうか
本日はレーザーを使った治療について紹介します。
*目に当てるレーザーの種類
★Yag(ヤグ)レーザー
Yagレーザーは後発白内障の治療に用いられます。後発白内障とは白内障の手術の後におこる視界がくもったり濁ったりする症状のことをいいます。白内障の手術で眼内レンズを入れた膜が濁ってしまう病気です。眼内レンズの裏側にyagレーザーを当てて穴をあけることで濁っている部分を取り除きます。
目薬を使って瞳孔を開いた上で行います。
★網膜光凝固術レーザー(特殊・通常)
レーザー光凝固術は、レンズをとおして網膜の細胞にレーザー光線を当てる治療です。レーザーを当てると直径0.2~0.5ミリの凝固斑ができます。レーザーが当たった部分は一種の「やけど」をおこし、瘢痕化します。これは皮膚をやけどしたときにできる、ひきつれと同じ状態です。瘢痕化した部分に関しては、ほとんど酸素を要求しなくなります。すると、残った細胞により多く酸素がいきわたるようになります。その結果、網膜全体の酸素不足が解消され、網膜の酸素不足・栄養不足を解消する目的で発生した「新生血管」が消滅していきます。網膜剥離や網膜裂孔などの治療に用いられます。
オレンジ色の網膜が、一部V字が横向いた形で濃くなっています。網膜の裏は濃い茶色で、破れているところだけが濃く見えます。この網膜裂孔はすでに周りが網膜剥離になり始めていますので、網膜剥離裂孔といって非常に危険な状態です。
白い点のような部分がレーザーで固めたところです。網膜がそれ以上はがれないように、溶接をしている状態です。 網膜裂孔、網膜剥離裂孔は、放置しておくと、そこから眼内の水が網膜の下にしみこんでいき、網膜がはがれ、網膜剥離に至ります。
*費用について
術式によって変わりますが 網膜光凝固術(通常)34,860円~35,460円 網膜光凝固術(特殊)55,410円~56,010円 ※以下の検査料を含んだときの、保険3割負担(片目)の場合です。 ・初診料/再診料 ・汎網膜硝子体検査 ・精密眼圧検査 ・矯正視力検査 加入の保険が適用になる場合もありますのでご確認ください。 また、当日は現金払いになりますのでご注意ください。
*よくある質問
・痛みはありますか?
網膜の場所によっては、神経が近くを通っている場合があり、その付近にレーザーの光が当たると、痛みを感じる場合もあります。
・合併症はありますか?
網膜の中心部分である黄斑部分を治療して場合、視力低下や視野狭窄など、合併症が出る場合もあります。周辺部では自覚のない場合が多いです。
・コンタクトレンズを使っています。診察の時はどうしたらよいですか?
コンタクトレンズを装用してきた場合、検査・診察の前にコンタクトレンズを外して頂きます。1dayタイプ・連続装用タイプなど、一度外してしまうと同じものを装用することができないタイプ以外は一旦お預かりできますが、医師の判断により診察後にコンタクトレンズを装用できないこともございます。受診される方は、コンタクトレンズを装用せず眼鏡でお越し下さい。コンタクトレンズを装用して来られる際は、必ず眼鏡をご持参下さい。
網膜の疾患も様々です。なにか気になることがあれば早めの受診をおすすめします。お気軽
にお問い合わせください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。