419:カラコンは目に良くない?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
まだまだ寒さが続きます、体調をくずされないようお気を付けください。
近年、カラーコンタクトはネットや量販店などで医師の診察無しで入手できるようになってきました。また眼科を受診して、処方するカラーコンタクトも数を増やしています。様々なカラーコンタクトが出回っているので、今回は「カラコンは目に良くない?」をテーマにお話していきます。
【カラコンとは】カラコンとは、カラーコンタクトレンズのことで、虹彩の色味を変えたりオシャレを楽しんだりすることを目的としているコンタクトレンズです。
カラコンの中には、サークルレンズというものもあり、これは基本的に黒系や茶色系のナチュラルな色が多いです。瞳の中でも、黒目の割合を大きく見せ、顔の印象を変えようというコンタクトレンズです。~カラーレンズの例~ ~サークルレンズの例~
【カラーコンタクトのトラブル】では、カラーコンタクトのトラブルには、どういったものがあるのでしょうか。
レンズ自体が問題で起こるトラブルには、レンズが目のカーブに合わなかったり、粗悪品のため着色部分が色落ちして角膜に傷をつけたり、炎症を起こしたケースなどが報告されています。
また、カラーコンタクトの色素の部分は、透明なレンズの部分に比べて酸素の透過性が悪いため、長時間装用によって角膜が酸素不足となり、角膜血管新生や角膜浸潤など様々な症状を引き起こしやすくなっています。
他にケア方法が原因のトラブルでは、毎日の汚れを落とすケアを怠ったり、一日使い捨てのレンズを一週間連続装用するなどが原因で、トラブルを引き起こすケースも報告されています。ケアが原因のトラブルは通常の透明なレンズでも起こり得ます。ただし、カラーコンタクトの方が酸素の通りが悪いものが多く、トラブルになりやすい傾向があります。
~角膜血管新生~ ~角膜浸潤~
【安全にカラーコンタクトを使うために】法の改正により2011年2月3日以降は高度医療管理機器としての基準をきちんとクリアした物のみが流通するよう義務づけられました。現在の日本では、厚生労働省が認可した販売者しかカラコンの販売はできないことになっています。
安いからと言って処方箋なしでネットで購入したり、海外からレンズを取り寄せることは、リスクが高いと言えるでしょう。品質基準が不明確な場合があり、安全かどうかわからないものがあります。
カラーコンタクトを使用する際には必ず眼科の診察を受け、構造的にも安心なレンズを選択することが大切です。
最後に、カラーコンタクトは目に良くないのか、ということについてですが、必ずしもすべてのレンズが駄目、ということではありません。カラーコンタクトを安全に、正しく使う方法はあります。許可の降りていないレンズを使用しないことや、使用期限を守る、眼科で処方されたレンズを使用することなどを守るようにしてください。
おしゃれを楽しむことができるカラーコンタクトですが、使用法・選び方によっては眼に悪影響を及ぼす可能性があります。カラーコンタクトに興味のある方、また、眼科処方でないカラーコンタクトを使用していて眼の状態が心配な方は、お気軽に当院にご相談ください。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。