417:視力が下がったらもう元には戻らない?
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
肌寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは、『視力が下がったらもう元には戻らない?』です。
原因には、屈折異常によるものと、病的によるものがあります。
◎屈折異常によるもの
生まれつきの遠視・近視・乱視の他、成長や時間と共に、
これらの屈折が変化して、視力下がったと思う場合があります。
【例えば仮性近視の場合】
仮性近視というのは、仮(かり)偽(ぎ=いつわり)の文字でもわかるように、本当(真性)の近視ではなく、目の調節による一時的な近視のことをいいます。
毛様体筋の過度な収縮で、水晶体が膨らみ、調節しすぎる状態(調節緊張状態)になるため、仮性近視が起こります。
緊張した状態を長く続けていると、近視が進み、仮性ではなく本当の近視になることがあります。
・当院での仮性近視治療
検査器の中の風景を5分眺めるだけで、目の緊張を解き、習慣的な調節緊張をリラックスさせることができます。仮性近視の治療の際に、主に使用いたします。
※近視は、眼球の奥行(眼軸)が長いことが原因であるので、これを縮めることはできません。背を縮めることや、顔の形を変えることはできないのと同じです。外科的な手術である近視屈折矯正手術(レーシック)などで治す以外の方法はありません。 ただし、仮性の部分に関しては、緊張によって一時的に起こっているだけですので、取り除くことが可能です。
◎病的によるもの
物を見る上で重要な角膜・水晶体・網膜・視神経といった場所に病気が起こると視力は低下してしまいます。
【例】
緑内障、白内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、中心性漿液性網膜症、網膜剥離、視神経炎または視神経症、網膜血管閉塞、ぶどう膜炎、角膜炎などがあげられます。
◎最後に
裸眼視力が低下したのか、眼の異常が原因で矯正しても視力がでないのか、原因は様々あります。早めの御受診、定期健診をお勧めいたします。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。