410:どうしてコンタクトを付けたまま寝るといけないの?
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
肌寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは、『どうしてコンタクトを付けたまま寝るといけないの?』です。
● コンタクトレンズを付けたまま寝るとどうなるか。
まず、酸素は血管から主に供給されますが、角膜には血管がありません。そのため、涙や大気中の酸素を取り入れています。しかし、角膜が酸素不足になると、血液から不足している酸素を取り込もうとするので、角膜に血管が侵入してくることがあります。また、角膜上皮細胞がはがれやすくなってしまい、細菌感染がしやすい状態になってしまう場合もあります。さらに、酸素不足が長期間続くことによって、角膜内皮細胞が減少してしまいます。角膜内皮細胞は一度減ると再生せず、一定の数より少なくなると、角膜を透明に維持することができず、濁りや痛みが出ます。将来、白内障などの手術も受けることができなくなる恐れがあります。
●コンタクトレンズを付けたまま寝てしまった場合どうすればいいか
ソフトコンタクトレンズの場合、レンズが乾燥して目に張り付いてしまい、目に傷がつくこともあります。まずは、人工涙液などを点眼して目を潤わせてから外すようにしましょう。
ハードコンタクトレンズの場合、まず人は目を閉じると目は上を向いてしまいます。そのため、ハードコンタクトレンズがずれてしまい、場合によっては目の奥の方に行ってしまうこともあります。その場合は、慌てずに鏡を見てレンズを探しましょう。まぶたの縁を指で押さえてハードコンタクトレンズを固定します。次に、目だけをハードコンタクトレンズの方向に動かして、黒目の位置を合わせて戻します。
ただし、ハードコンタクトレンズもソフトコンタクトレンズも、無理して外さず、心配でしたら、すぐに眼科受診するようにしましょう。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。