409:黄斑上膜の症状・検査と治療
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
朝晩と冷え込んできましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは、『黄斑上膜の症状・検査と治療』です。
1. 黄斑上膜とは
まず、『黄斑』について説明します。黄斑とは場所の名前です。目をカメラに例えて説明します。カメラのレンズに相当するのが、角膜・水晶体です。フィルムに相当するのが、網膜です。網膜には視細胞という光を感じる細胞があります。それは網膜の中心部に密集していて、周辺に行くほどまばらになっています。この、網膜中心部で視細胞が密集している場所のことを、黄斑または黄斑部と呼んでいます。
『黄斑上膜』は、その名のとおり、黄斑の上に膜ができる病気です。
2. 自覚症状
黄斑上膜がすべて見え方に影響するわけではあります。自覚症状のない黄斑上膜もあります。黄斑上膜の厚みや収縮の度合いによっては、症状が現れます。黄斑に膜ができるので、そのせいで視力低下や、ゆがみを自覚することがあります。
3. 検査方法
通常の、視力検査や眼圧検査の基礎検査を行います。その他に眼底検査(眼底の状態をみる)、アムスラーチャート(ゆがみの程度を判定)、光干渉断層計=OCT(網膜の断面図を撮影)などの検査を行っていきます。
4. 治療法
黄斑上膜は、眼の中、さらに一番奥で起こっている病気です。なので、お薬や眼鏡などでは治療することはできません。手術によって黄斑上膜を除去する以外膜を取り除くことはできません。ただし、黄斑上膜だからといって、すぐに手術をしなければならないというわけではありません。患者様の視力低下・ゆがみ等の自覚症状が強くなったときに、症状改善のため手術(硝子体手術)を行います。
何か気になることがあれば、お気軽にご来院ください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。