407:強度近視の方に気を付けていただきたい眼の疾患
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
今回のテーマは「強度近視の方に気をつけていただきたい目の疾患」です。
◆強度近視とは
角膜・水晶体の屈折力が強い、または眼球の大きさ(眼軸)が長いために、網膜の手前で焦点を結んでしまう状態を近視といいます。強度近視では眼軸の伸びる程度が大きく、近視の度数でいうと-8Dを越えると網膜に様々な異常をきたす危険性があります。近視の強い方は、定期的な眼底の精密検査をお勧めします。
◆強度近視の方がなりやすい目の疾患
●緑内障
緑内障とは、何らかの原因で視神経が障害され視野(見える範囲)が狭くなる病気です。強度近視の方は、眼軸が長いため網膜が引き延ばされて薄くなります。網膜に張り巡らされている視神経付近の血の巡りが悪くなり、その結果視野欠損が起こるといわれています。緑内障は自覚症状を感じにくい疾患ですので、強度近視の方は定期的に視野検査を受けることをお勧めします。
●網膜剥離
網膜剥離とは、神経網膜(光を感じる層)が外側の網膜色素上皮細胞から剥がれて、硝子
体の中に浮き上がってしまう病気です。緑内障の部分で書いたように、強度近視の方は網膜が薄くなっているため、網膜に穴が開きやすくなっています。網膜剥離の場合、痛みは感じませんが、飛蚊症と言って虫や糸くずのようなものが飛んで見えたり、光が走って見えたり、視野が欠けて見えたり、視野の一部に黒いカーテンがひかれているように見えるといった自覚症状が出ることがあります。このような症状が出た方はお早めの眼科受診をお勧めします。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。