367:裸眼視力と矯正視力
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
お正月は、いかがお過ごしでしたか?
今回のテーマは「裸眼視力と矯正視力」です。
視力には二通りあります。眼鏡やコンタクトレンズを使わずに測った「裸眼視力」と、使って測った「矯正視力」です。眼科では主に「矯正視力」、特に最高の視力が出るようにして測った「完全矯正視力」を基にして、その目が正常であるか異常であるかを判断します。ちなみに眼科で言う正常視力とは、矯正して1.0以上見えている状態のことを言います。
では、「裸眼視力」からは何がわかるのでしょうか?実は眼科では裸眼視力はあまり重要視されません。裸眼視力だけでは、その眼が近視か遠視か、乱視があるのか、何か病気があって視力が障害されているのかどうか何もわかりません。また、ピントが合っていない状態で検査をするため、勘で答えたり目を細めたりしてしまうと本当は見えていないところまで見えてしまうなど、信頼性の低い数字でもあります。ただし、眼鏡やコンタクトレンズを使わなければ日常生活にどのくらい不便かということの参考になる数字ではあります。
その他にも裸眼視力が重要な意味を持つ場合があります。
それは、レーシックなどの屈折矯正手術やオルソケラトロジーのような近視矯正治療をされている場合。当然、裸眼視力を向上させるための治療なのですから、重要視されます。白内障オペの方でも、人工レンズを入れることで度数が従来と変わりますから、裸眼視力も意味があります。
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