364:色覚検査とは?
こんにちは。年の瀬も迫って参りましたがいかがお過ごしですか。
新宿東口眼科医院です。
今週のテーマは「色覚検査とは?」です。
色覚検査とは、色覚異常がないかを調べる臨床的な検査です。
【色覚異常って??】
色覚異常とはヒトの色覚が先天的あるいは後天的な要因によって、正常色覚とされる範囲にない状態を指します。
色覚異常には、先天的に発生するものと、後天的に発生するものがあります。
先天色覚異常の形質は染色体連鎖性遺伝によって発現し、そのほとんどは赤緑色覚異常となります。後天色覚異常は先天色覚異常以外のすべての色覚異常を指し、人種や性別によって発生する割合に違いがあります。
日本人の場合、男性では20人に1人、女性では500人に1人の割合で発生します。フランスや北欧では男性で10人に1人、女性では200人に1人と日本人より多くなっています。
アフリカ系の人では逆に少なく、2~4%程度とされます。
【当院でできる色覚検査】
◆仮性同色法・・・石原式色覚検査、大熊式色覚検査
色覚検査としてよく知られているのが、石原式色覚異常検査です。仮性同色法とも言われており、色覚異常者が区別し難い色の組み合わせを使って、図内の数字 などを読み取る検査です。大熊式色覚検査も石原式と同じ仮性同色法です。この検査で色覚異常のスクリーニングができます。
◆ 色相配列検査・・・パネルD-15
パネルD-15は色相配列検査といって、少しずつ色の異なる色票をばらばらにされた状態から順々に並べる検査です。この検査は16色を使います。基準の色 票が1つ固定されており、残りの15色を順々に並べていくものです。石原式や大熊式の仮性同色法とは異なり、正常と異常を区別するのではなく、色覚異常の 程度を判断する検査です。
※検査料は保険適用の方で、仮性同色法が48点で自己負担額140円、色相配列検査が70点で自己負担額210円です。別途で診察代や、その他に行った検査の検査料がかかります。
※医師の診察のもとその他の検査が必要と判断された場合は、紹介状を書くことも出来ます。
わからないことがあれば当院までお気軽にご相談ください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。