326:はやり目のうつる原因となったときの生活の仕方
こんにちは新宿東口眼科医院です。
だんだんと暖かい日も増え、過ごしやすくなってきましたね。
季節の変わり目ですので、体調管理にはくれぐれもお気をつけください。
今週のテーマは「はやり目のうつる原因となったときの生活の仕方」です。
はやり目とは、正式名称を流行性角結膜炎と言い、アデノウイルスというウイルスによって起こる大変感染力の強い結膜炎です。はやり目にかかった方が触ったものを、ご自分の手で触り、自分の目を触ってしまうと高い確率でご自分にもはやり目が感染してしまいます。以下の行動ははやり目の感染する原因となりますので、ご注意ください。
1.ご家族がはやり目にかかっているとは知らず、目に触れてしまう。
はやり目は通常5日~2週間の潜伏期間ののち、目が赤くなる・涙や目やにが出る・まぶたが腫れる・ゴロゴロする・まぶしい・耳前のリンパ節腫脹があるといった症状が出ます。上記にあげた症状がご家族に見られた場合ははやり目の可能性がありますので、心配であっても目に直接触ることは避け、ご家族には早めに眼科を受診していただくようにしてください。
2.はやり目にかかったご家族が入浴した後に入浴する。
はやり目にかかった方の後に入浴すると感染する可能性は強まります。はやり目の方は症状が治まるまでは入浴は避けてシャワー程度にとどめてもらうか、湯船に浸かる場合は家族内で最後にしてもらいましょう。湯船の残り湯は洗濯などには使わないでください。
3.はやり目にかかったご家族とものを共用する。
ご家族がはやり目にかかったら、家族内でのタオルや枕、洗面器の共有は避けましょう。はやり目にかかった方が使用したタオル、ハンカチ、下着などはできるだけ煮沸し、乾燥させるようにしましょう。
4.外出から戻った後の手洗いを忘れる。
小さなお子様には多いですが、ものをよく触る癖のある方は特に気をつけましょう。外から戻ったら石鹸で手を洗う習慣をつけ、可能でしたらその後に消毒用アルコールで消毒しましょう。
※上記の点に気をつけていても、はやり目になってしまったら
症状が強いときはもちろん、症状が軽いときでもまずは眼科で受診しましょう。さらにご自分も周囲の人に伝染させないように以下のことに注意しましょう。
1.目を手で触らないように気をつけ、こまめに手を洗うようにしましょう。手は、水道水を出しっぱなしにして石鹸でよく洗い、70%の消毒用アルコールで消毒しましょう。
2.目を拭くときはティッシュペーパーなどの使い捨てのものを使うようにし、使った後のティッシュペーパーは他のゴミと分け、ビニール袋に入れてまとめて捨てましょう。
3.伝染する危険性がありますので、保育園や幼稚園、学校は休む必要があります。お仕事のある方も、職場に事情を説明し、出来る限り休みを取るようにしてください。治ったように見えても、医師の許可が出るまでは他人との接触を控え、友人や親戚の家に遊びに行ったり招いたりするのはやめましょう。
アデノウイルスに特効薬はないので、対症療法を行います。目の充血、目やに、涙、まぶたの腫れ、といった症状は約1~2週間ぐらいでなくなり、急速に回復してきます。しかし、その頃に角膜上に小さな点状の濁りが出てくることがあります。このときに治療をやめると、視力が落ちてしまう場合がありますので、医師がいいと言うまでは治療を続けましょう。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。