324:視野検査の機械
まだまだ寒い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「視野検査の機械について」です。
1.ハンフリー視野計
静的量的視野計と呼ばれる機械です。指標提示時間は0.2秒で、静的測定なので指標が動くことはありません。指標提示間隔は、患者様の応答を見ながら適宜調整されます。
あらかじめ装置に記録してある検査プログラムに従って検査しますが、応答が不安定な場所があれば再検も行います。
特にSITAのプログラムは、緑内障患者の視野のデータベースを元に被検者の視野をある程度推定し、指標を呈示していきます。SITAを用いた場合は、通常と比べて約50%の検査時間の短縮が可能です。検査時間はおおむね5~10分程度かかります。
2.FDT
緑内障のスクリーニングを目的とした機械です。一番簡便なプログラムを使えば、片眼45秒から検査することができます。明室での検査が可能で、屈折も±7、00Dまででしたらレンズ矯正を行う必要はありません。
3.ゴールドマン視野計
動的量的視野計と呼ばれる検査器具です。視野全体を調べることができます。また、指標は完全に手動で呈示いたしますので、患者様の疲労度や応答をみながらの検査が可能です。機械の測定点の合間に存在する暗点も、漏れなく測定することができます。心因性視力障害に特徴的ならせん状視野を測定することも可能です。
障害者手帳の取得の際、視野欠損の等級を決めるのに用いることもあります。検査には片目20~30分ほどかかります。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。