318:眼軟膏や点眼液の使い方について
1.眼軟膏について
眼軟膏は、その効き目の範囲からまぶたの病気や角膜・結膜の病気に使われます。点眼薬よりも薬の成分を目の表面に長くとどめ、効果を高めるために必要な剤形です。
炎症や痛みを抑えるものや、細菌を殺す軟膏などがあります。
●つけかた
①手を石鹸でよく洗ってください。
②鏡を見ながら、下まぶたを軽く引き、チューブの先がまぶたやまつげ、眼球に触れないように注意しながら、チューブを少し押して下まぶたに薬をつけます。
③目を閉じ、軟膏が溶けて全体に広がるまで少し待ちます。
眼の外にあふれた軟膏は清潔なガーゼやティッシュで拭き取ってください。
可能ならば清潔な綿棒にチューブから軟膏を少し取り、下まぶたに薬をつけてもよいでしょう。
2.点眼液について
●つけかた
①点眼前には、石鹸で手を十分に洗いましょう。
②目薬の容器がまぶたにつかないよう、指で下まぶたを軽く引き、点眼薬をそこに落とすようにします。この時、1滴で十分です。
③まばたきをしないで目を閉じ、目頭をしばらく押さえます。
④目の周りを清潔なティッシュなどでふき取ってください。目の周りについた目薬を放置すると、炎症を起こすことがあります。
<注意点>
①容器はまぶたやまつ毛、または目に直接付けないようにしましょう。容器に涙や細菌などが入り繁殖し、目薬の汚染につながります。
②目薬をさしたあと、目をパチパチさせると目薬が目の表面全体にいきわたるように思いがちですが、そうではありません。せっかくさした目薬が涙と一緒に目頭の方に集まって、涙点からのどの方へ流れ出てしまいます。目薬をさしたあとは目をパチパチしないようにしましょう。
③目薬に添付されている説明書の用法・用量に記載されている滴数を守りましょう。
④2種類以上の点眼薬を使用する場合は、間隔をあけて点眼しないと先に点眼した点眼薬の効果が薄くなってしまいます。5分以上あけることが望ましいです。
⑤家族や友人など、他人の点眼薬は絶対に使わないでください。また、間違った使用方法や、症状に合っていない目薬をさすことにより、時に症状を悪化させたり、新たな疾病を生み出すこともあります。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。