317:目をぶつけてしまったら、病院に行った方がよい?
今回のテーマは「目をぶつけてしまったら、病院に行った方がよい?」です。
体育の時間や部活動などで目にボールやラケットが当たった、人とぶつかってしまったなど日常生活の中で起きることは多々あります。目に衝撃が加わると、様々な疾患を起こす場合があります。
目に強い衝撃を受けた際に、当日何も症状がなくても後日症状が現れる場合があります。
例えば、強い衝撃を目に受けると網膜裂孔・網膜剥離等を起こし最悪の場合失明するおそれがあります。
その為、目をぶつけてしまった場合、すみやかに眼科専門医の診察を受けるようにしましょう。
<疾患例>
網膜剥離: 網膜が通常の位置から剥がれてしまう病気です。カーテンがかかったように、視界の一部が急に見えなくなったり、視力が低下したりします。
網膜裂孔: 網膜に破れ目ができた状態のことで、網膜剥離を引き起こす要因になります。
網膜震盪症:網膜の中心部が白く濁り、視力低下や一部の視野欠損、出血を起こすことがあります。
眼窩底骨折:強い衝撃を受けることによって起こる骨折のことです。目を支えている骨や眼球が奥へ偏位し、物が二重にみえる症状が出たりします。
<検査>
まずは基礎検査として視力・眼圧を測定します。その後に医師の判断により、症状に応じた検査を行います。
◎眼底精密検査…医師が必要と判断した場合、目薬(散瞳薬)をさして目の奥(眼底)の状態を診る検査を行います。薬が効くまで10~30分ほどお時間をいただきます。
※車の運転や手元の作業がしづらくなります。特に、当日中は安全の為に車の運転は絶対にお控えください。
◎眼底カメラ…網膜の写真を撮る検査です。網膜や視神経の疾患を調べることが出来ます。
(網膜剥離・眼底出血等を確認します)
◎DRI OCT Triton(3次元眼底像撮影装置)…網膜の断層画像を撮影する検査です。普通の眼底検査ではわかりにくい網膜疾患も早期に発見することが出来ます。
※ 診察を受けていただき、医師の判断によって、その場で点眼等の処置を行うことがございます。
※ 所見によっては経過観察、または大きな病院などに紹介、手術となる場合もあります。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。