314:円錐角膜のコンタクトレンズ処方
円錐角膜が進行すると突出した円錐状の部分と平坦な角膜周辺部との角膜曲率(カーブ)の差が大きくなり通常のハードレンズでは異物感や痛み、角膜上からのずれや脱落などで装用ができない場合が多くなります。そのため特殊デザインのハードレンズの装用が必要になります。
円錐角膜用のコンタクトレンズ
・メニコン メニコンZ-E1(ハード)
・アイミー サプリーム円錐角膜用
・ニチコン ローズK2
ハードコンタクトレンズで不快感を感じる方は、ピギーバックという矯正方法があります。
ピギーバックとは
目に過形成がある場合などにソフトコンタクトレンズを装用した上からハードコンタクトレンズを装用して2枚のレンズで視力を矯正します。
ハードコンタクトレンズによる角膜円錐頂点部でのこすれが解消され、角膜上皮障害が抑制されます。その反面、コスト、手間の増大、レンズへのタンパク付着などの汚染の増加、角膜浮腫、角膜新生血管などの頻度増大など問題点があります。
処方するにあたって
処方には多くのトライアルレンズの中から患者さんにあったレンズを選ぶには高い処方技術が必要です。レンズのフィッティング選択には瞼の条件などによって変わります。コンタクトレンズが眼に合っているか調整が必要となるため処方には時間がかかります。また
年に数回、コンタクトレンズのチェックと進行の有無を調べる定期検査が必要です。
円錐角膜の方は円錐角膜用のコンタクトレンズの処方を行っている眼科で診てもらうことをおすすめします。当法人の池袋サンシャイ通眼科診療所には視能訓練士がおり、角膜専門外来もありますので、ご予約の上ご相談ください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。