310:ものもらいの種類と治療法について
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
秋晴れの心地よい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「ものもらいの種類と違いについて」です。
「ものもらい」とは、麦粒腫と霰粒腫という2つの疾患の総称で、原因や症状はそれぞれ異なっています。ですが、どちらも人から人へうつることはありません。
麦粒腫と霰粒腫それぞれの特徴についてご紹介いたします。
「麦粒腫」
原因:まぶたにある汗や脂の分泌線に細菌が入り込んで起こる細菌感染です。
感染を起こす場所により、内麦粒腫と外麦粒腫にさらに分類されます。
症状:初期には痛痒さと局所的な赤みが出現し、炎症が強くなると徐々に痛みや赤み、
腫れが強くなってきます。化膿が進むと腫れた部分から膿が出てくることもあります。
治療:一般的には炎症・化膿を抑えるための抗生物質の点眼薬や軟膏が処方され、
症状によって異なりますが、通常1週間程度で良くなります。
治療を行っても良くならない場合には、切開をして中の膿を出します。
「霰粒腫」
原因:まぶたにある脂の分泌腺(マイボーム腺)がつまって、しこりができて起こります。
症状:腫れや異物感がありますが、痛みを感じることはほとんどありません。
細菌感染を起こし炎症を伴った場合には痛みが出ることもあり、これを化膿性霰粒腫と呼びます。
治療:一般的には抗生物質の点眼薬や軟膏と、ステロイド(抗炎症剤)の点眼薬や軟膏が処方されます。
しこりの大きさによっては自然に吸収されることもありますが、治療をしても数ヶ月しこりが
残ってしまうこともあります。症状が長引く場合には、切開をして中身を出します。
麦粒腫・霰粒腫のどちらも、薬を使っての治療での完治が難しい場合には切開を行いますが、切開を行うかどうか、切開の時期は、医師の判断と患者様のご希望により決定いたします。
切開をご希望の場合、一度 担当医師に状態を診せていただき、医師と相談の上で後日のご予約をご案内させていただきます。
お気軽に医師・スタッフへご相談下さい。