305:通水について
●通水検査とは
涙はまぶたの上方で分泌され、目を潤したあと、目頭にある涙点という穴から鼻の方へ出ていきます。この涙点から鼻へ逃げる道を涙道といい、涙道が詰まったり、狭くなったりすると、涙やメヤニが多く出ることがあります。通水検査は、涙道が正常に機能しているかどうかを調べる検査です。
●検査方法
点眼麻酔をした後、涙点から生理食塩水を流し、涙道の閉塞の有無を調べます。
通水検査時に使用する針で涙管の入り口部分に挿入し、洗浄するのに適した針です。
●通水検査を行う主な疾患
1. 涙嚢炎
涙嚢は、涙が流れ込む小さな袋のような器官です。涙嚢に涙がたまって細菌感染を起こした状態を、涙嚢炎といいます。
2.シェーグレン症候群
涙が出にくい、唾液が出にくいことを特徴とする自己免疫病で、中年の女性によくみら
れます。主に、涙腺や唾液腺などの外分泌腺に炎症が生じ、涙や唾液などが出にくくなる病気です。慢性関節リウマチや強皮症など、半数ほどが他の膠原病と合併しています。他の膠原病をともなわない場合は、乾燥症候群と呼ぶこともあります。
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