301:斜視について
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
暑さが厳しい日々がつづいておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今週のテーマは「斜視とは」です。
● 内斜視
内斜視は子供のころに発症することが多いです。代表的なものを2つあげると、1つ目は乳児内斜視と言って生後6ヶ月以内に発症した内斜視で、ほとんどが生後1ヶ月以降に発症します。両眼で物を見る機能は生後3~6ヶ月の間に発達するため、早期発見・早期治療が必要となってきます。もう1つは屈折性調節性内斜視と言い、調節をする際に、過剰な眼球の内よせが起こり「より目」の状態になるもので、強い遠視が原因であるといわれています。1歳半~3歳で発症することが多いです。こちらは眼鏡をかけることで治療を行います。
● 外斜視
外斜視は年齢に関わらずみられます。多くみられるものが、間欠性外斜視といって普段目はまっすぐ向いていますが、疲れたとき・ぼんやりとしているとき等に斜視になるものです。
また片眼が失明している場合・または高度の視力障害がある場合に、恒常性外斜視といって視力不良の方の目が常に外側に向いているものもあります。眼精疲労をきたしている場合や整容的に気になる場合などに、治療の適応になることが多いです。
<原因>
斜視のおこる原因としてはさまざまなものがあります。例えば、上記にもあるように強い遠視がある場合、他には視力障害、両眼視の異常、目を動かす筋肉(眼筋)や神経の異常、脳腫瘍や糖尿病などの全身疾患でも斜視になることがあります。
重大な病気が隠れている可能性があるので、まずは医師にご相談ください。
<治療>
屈折性調節性内斜視などの屈折が原因で起こる斜視の場合は、遠視の眼鏡を処方して矯正を行います。
また、ものが二重に見えて不便を生じている場合は、プリズム眼鏡の適応になります。
また斜視の程度が強い場合や、整容面が気になる場合は外科手術を行う場合もあります。
当院では斜視手術は行っておりませんが、診察の上で適応があると判断された場合は、必要に応じて大きい病院へ紹介状を書くことも出来ます。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮下さい。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。