289:視力検査と眼圧検査を行う理由
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
梅雨の走りでしょうか、落ち着かないお天気が続いております。
今週のテーマは眼圧と視力検査を行う理由についてです。
眼科に行くと眼鏡を作るわけではないのに、視力検査や、目に風を当てて眼圧を測ったりするのはなぜでしょうか。
<どうして視力を測るのか?>
当院では初診の方、ご来院がお久しぶりの方には視力検査を行っております。
視力とは、医師が眼の状態を診断、治療効果の判定をするのに重要な検査データの一つになります。初めて来院された時には、視力の状態を検査させて頂き、視力データを記録させて頂きます。経過観察時にも視力検査を行いますが、治療によりどのくらい視力が回復したか、疾患の進行はないか等を比較するための大切なデータとなります。
また眼の疲れや痛みが眼鏡の度数や、眼鏡の未使用によって引き起こされている場合もありますので、検査によってそれらが明らかになることがあります。
<どうして眼圧を測るのか?>
眼圧とは目の硬さを表します。眼圧の正常範囲は10~21mmHgです。目の中で産生される房水とその流出量の経路が何らかの理由で阻害されることにより眼圧の異常が起こります。眼圧に異常があっても、自覚症状のない場合が多いです。
たとえばポスナーシュロスマン症候群の発作では、急激な眼圧の上昇が見られます。その際は緑内障に移行させないためにも、眼圧を下げなければなりません。
また外傷による隅角解離・後退によって房水の排出量が増加し、低眼圧をきたす事があります。低眼圧の際は、低眼圧黄斑症や脈絡膜剥離のリスクがあるので眼科的な処置が必要になります。
緊急の場合や、感染性の強い結膜炎が疑われる場合には検査を省略することもありますが、来院された際には眼圧・視力測定を行い診察となります。理解のほどよろしくお願い申し上げます。
緑内障のスクリーニングを行うこともできますので当院へご相談下さい。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。