284:花粉症の治療について
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
春らしい陽気になってきましたね。花粉症の方はあと少しの辛抱です。
皆様体調にはくれぐれもお気をつけ下さいませ。
今週のテーマは 「花粉症の治療」です。
<花粉症とは>
「季節性アレルギー性鼻炎」もしくは「季節性アレルギー性結膜炎」とも呼ばれ、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因(アレルゲン)となって、鼻みず・くしゃみ・鼻づまり、 目の充血やかゆみ、流涙などの諸症状を惹き起こす、アレルギー性の病気です。
<花粉症の症状>
まず、目のまわりがかゆくなります。こすったり、かいたりすると症状が悪化し、まぶた・結膜が腫れ、角膜が傷つき、目がゴロゴロしたり、痛みを伴います。涙が止まらなくなることもあります。目以外にも、鼻、喉、気管支、胃腸にもさまざまな症状が現われ、全身の倦怠感や発熱が出る場合もあります。
<花粉症の検査>
当院では、花粉症の原因(アレルゲン)を調べる検査を二種類実施しています。
① イムファストチェック 指先等からのごく微量の血液で、スギ、ネコ、ダニの三項目の原因物質がその場で判定できます。
② 特異的IgE(MAST36アレルゲン)
採血による少量の血液で、36項目のアレルギーの原因が1度の検査でわかります。検査結果は1週間後にお渡し致します。 検査は看護士の出勤する日のみになりますので、ご希望の方はお気軽にご相談下さい。
<花粉症の治療法>
症状を抑えることが目的の対症療法と、花粉症そのものの治癒を目ざす減感作療法があります。
1) 花粉症の対症療法
対処療法として、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、化学伝達物質遊離抑制薬などの内服薬や点鼻薬、点眼薬、点眼ステロイド薬が組み合わせられます。
2) 減感作療法減感作療法
減感作療法減感作療法とはアレルゲンをほんの少しずつ体内に入れ、徐々に増やしていくことでそれに対する過敏な反応を減らしていこうという治療法です。注射と舌下投与の2種類があります。いずれも非常に薄いスギ花粉エキスを投与していき、その濃度をだんだん高めて行く事で、最終的に通常なら発症するレベルの花粉で反応しなくなるようにするというものです。舌下減感作療法は、注射をしない減感作療法として、スギ花粉症に悩まされている人に朗報があります。根治を目指す「舌下減感作療法」が6月以降、保険適用になります。
3)レーザー治療
花粉症のレーザー手術は、鼻の穴に直接レーザー光線を照射して、鼻の粘膜をやんわりと焼きます。すると、花粉(アレルゲン)が入ってきても、粘膜の過剰な反応を抑えることができ、結果、鼻水、鼻づまりなどの症状を押さえる効果が期待できます。1996年4月から、この花粉症レーザー治療法は健康保険が適応になっており、両鼻で1万円前後とお手軽になり、子供にも手術が可能です。
※当院では行っておりません。
<当院での治療法>
花粉症の時期になったら、対症療法を行います。
あらかじめ季節が判明していれば、かゆみなどの自覚症状が出現する前に目薬をつけ始
めることで、症状の出現を予防したり、軽くしたりすることができます。
当院では、症状を緩和するための点眼薬、内服薬の処方をしております。
花粉症の症状が出たら、抗アレルギー作用をもつ目薬を用いた治療が主に行われますが、
かゆみなどの症状が強いときは、ステロイドを含む目薬が使われることもあります。
ステロイドは、症状を抑える効果は強いのですが副作用として眼圧上昇を起こすことがあるので眼科に通院しながら注意深く使う必要があります。
花粉症の症状で気になることがある方は一度ご相談ください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。