280:はやり目になったら学校を休むべきでしょうか
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
暖かくなり、すごしやすい季節になりました。
皆様いかが、お過ごしでしょうか。
今週のテーマは「はやり眼になったら学校を休むべきでしょうか」です。
はやり目は、ウイルスによって起こる大変伝染力の強い結膜炎です。流行性角結膜炎,咽頭結膜熱,急性出血性結膜炎の3つに分けられます。主な症状は以下の通りです。
① 流行性角結膜炎(アデノウイルス8型、4型、37型、19型感染)
まぶたの裏側のブツブツや充血、まぶたの腫れ、流涙などの症状が激しくあらわれます。感染してから7~14日で発病します。
② プール熱-咽頭結膜熟(アデノウイルス4型、3型感染)
プールで感染することがあり、プール熱ともよばれます。結膜にブツブツができて、咽頭(いんとう)炎による発熱を起こします。感染してから5~7日で発病します。
③急性出血性結膜炎(エンテロウイルス70型感染)
突然眼球結膜に出血を起こし、ゴロゴロ感、充血、まぶしさなどがあらわれ、結膜にブツブツができます。感染してから1~2日で発病します。
3つに共通して起こりうる症状として白目の充血、普段より多く目やにが出るといった症状も挙げられます。
この病気は、手指やタオルなどの物品を介した接触感染によって感染します。患者がウイルスに感染した眼を手でこすると、このとき手に大量のウイルスが付着します。その手で触れた箇所にウイルスが付着し、そこを他の人が触れ、無意識に目や口に触れるといった経路で感染が容易に成立します。
はやり眼は学校保健安全法施行規則第18条学校感染症の第三種に指定されています。医師に学校感染症と診断された場合は、学校にその旨を届け出ることにより、出席停止となります。また出席停止となった後は、医師により感染の恐れがなくなったと診断されれば出席停止が解除され登校が認められます。この際には、医師により症状や感染の恐れがなくなったことを証明する書類が必要となることもあります。診断書についてはご相談ください。社会人の方は強制力はありませんが、非常に感染力の高い結膜炎ですので、上司の方と相談の上症状が軽快するまでは会社を休むことをおすすめします。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。