268:肩こりと眼精疲労
こんにちは。新宿東口眼科医院です。今週のテーマは「眼精疲労と肩こり」です。
1肩こりの原因
①姿勢によるもの
長時間のデスクワークで肩こりが強まってしまうケースがあります。座り続けることで、特定の筋肉が収縮し続け姿勢を支える筋肉の働きが低下してしまい、頭部や腕を支える頚部の筋肉に負担が生じます。それが日々繰り返されると、筋肉の緊張が慢性的になり、肩こりを感じるようになります。同じ姿勢から解放される機会が少ない場合、肩こりを起こす筋肉の血行不良も続いてしまうことになります。負担をかけた期間が長期になるほどに、慢性的な肩こりや腰の不調に悩まされる可能性が高まりますので、早めにパソコンの配置と姿勢を見直しみましょう。
②精神的な緊張によるもの
精神的なストレスにより、体を緊張させる神経系の働きが優位になり、全身の筋肉が緊張します。血管自体をも収縮させ細くさせてしまうため、筋肉の中では血流障害が起こり、筋肉疲労から肩こりを招きます。連日、精神的な緊張にさらされると肩こりが慢性化する可能性があります。
③眼精疲労によるもの
ただ目を動かすということではなく、繰り返しピントを合わせなくてはならないような細かい作業が続いた場合、焦点を調整する筋肉が酷使されその機能が低下することがあります。すると目からの不快感から、肩こりを起こす筋肉が緊張するように作用することがあり、肩こりや首スジの張りを生じるケースがあります。
④冷えなどの温度に関するもの
本来、体の機能を維持させ元気に過ごす事ができるように、私達の体には、環境の変化に適応できるような調整機能が備わっています。ところが、夏になるクーラーで冷やされたオフィスや乗り物の中と外の温度差が大きくなり、その差を頻繁に体感しているうちに、体の調整機能が乱れやすくなります。体の深部体温も低下するとともに、内臓機能低下や肩こり、頭痛、腰痛につながる抹消の血流減少も起こります。すると、筋肉が過剰に緊張して硬くなり、酸素不足や栄養不足に陥ります。これが、肩こりのモトとなります。
2.眼精疲労が原因の肩こりの改善法と予防法
眼精疲労が原因の場合、眼精疲労の治療をすれば症状が軽減される場合があります。以下では眼精疲労の改善法と予防法を紹介します。
①環境の改善
パソコンに向かうときは照明の明るさに注意したり、窓からの光が画面に反射しないようブラインドで光を調整したりしましょう。画面は少し見下ろすようにし、目からキーボードや資料の距離は画面と同じ距離になるようにしたほうが楽です。また、空調の風が直接目に当たるとドライアイを引き起こしやすくなるので注意してください。
パソコン作業時は1時間ごとに5~10分の休憩を入れましょう。集中してモニターを見ているとまばたきの回数が減りがちですが、意識して減らないようにしてください。
②メガネやコンタクトレンズ
メガネやコンタクトレンズが自分に合っているかどうかを調べましょう。眼に合わないメガネやコンタクトレンズは、眼を疲れさせ、肩こり・頭痛につながります。老眼の場合は、近用メガネ、遠近用メガネなどを状況に合わせて使い分けると有効な場合があります。当院ではメガネの処方、コンタクトレンズの処方も承っておりますので、ご相談ください。
★眼精疲労の症状の気になる方は一度医師にご相談ください。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。