259:「目」がつくことわざ
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
朝夕冷え込む季節になりました。寒さに向かう折柄、風邪などひかぬようにしましょう。
今回のテーマは「『目』がつくことわざ」です。
普段よく耳にすることわざですが、意味を間違えて使っていたりします。そこで今回は目に関係することわざとその意味と使い方をご紹介致します。
★ 鬼の目にも涙
【読み】おにのめにもなみだ
【意味】鬼の目にも涙とは、冷酷で無慈悲な人間でも、ときには同情や憐れみを感じて涙を流すというたとえ。
【注釈】悪代官が年貢の取り立てに情をかけたり、高利貸しが憐れみの心で証文を破ったりしたときに使われた言葉から。
現在では、鬼のように怖く厳しい人でも感動して涙を流すという場合に使われることが多い。
【使い方】さすがの父も祖父の葬式では涙を流していた。鬼の目にも涙だな。
★ 二階から目薬
【読み】にかいからめぐすり
【意味】二階から目薬とは、物事が思うようにいかず、もどかしいさま。また、回りくどくて効果が得られないことのたとえ。
【注釈】二階にいる人が階下にいる人に向けて目薬をさそうとしても、あまりにも遠すぎて的中しないことから。「まぐれ当たり」のような意味で用いるのは誤り。
【使い方】息子にはいくら説得しても二階から目薬だ
★ 鵜の目鷹の目
【読み】うのめたかのめ
【意味】熱心に物を探すさま。またそのときの鋭い目つき。
【注釈】鵜や鷹が獲物をねらうときの鋭い目つきの意味から。
ちょっとしたことも見落とすまいと熱心に探す様子や目つきのことをいう。
多く、欠点や欠陥を探すときのようすに使う。
【使い方】母はセールに行くと鵜の目鷹の目でお得な品を探している。
★ 目には目を歯には歯を
【読み】めにはめをはにははを
【意味】自分が害を受けたら、それと同じようにして復讐をすることのたとえ。
【注釈】ハンムラビ法典に見られる有名な一説。目を傷つけられたら相手の目を傷つけ、歯を折られたら相手の歯も折るということから。本来は、被害者が受けた害と同等の害を加害者にも与えるという同害報復(タリオ)の言葉である。今では広く復讐するの意で使われている。
【使い方】やられたらやり返せ!目には目を歯には歯をだ!
今回は4つの代表的なことわざを挙げましたが、ここに挙げた以外にも「目」がつくことわざはたくさんあります。普段聞き慣れていることわざでも、案外使い方や意味を間違えて覚えていたりするものです。
みなさんも「目」のつくことわざについて調べ、ぜひ使ってみて下さい。
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