220:近視、遠視とはについて
こんにちは。新宿東口眼科医院です。まだまだ寒い季節が続きますので、うがいや手洗いをして風邪をひかないようお過ごし下さい。
今回のテーマは「近視、遠視とは」です。
通常、眼球に入ってきた光は角膜と水晶体で屈折し、網膜の上で焦点を結びます。目を楽にした状態でピントがあう状態を正視といいます。近視、遠視というのは網膜より手前、または後ろで像を結んでいる状態ですので正視ではない状態です。いずれも網膜にピントが合わない状態なので矯正をしないとぼやけて見えます。
<近視とは>
遠くから眼に入ってきた光が網膜の手前で焦点を結んでしまう状態、または、ある距離からの光は網膜上に焦点を結ぶ状態のことをいいます。そのため近くは見えますが、遠くはぼやけてしまいます。
近視の原因の1つとして、テレビゲーム、パソコン、携帯電話の画面など、近くのものを長時間見続けることがあげられます。
角膜・水晶体の屈折力が強すぎることで起こる近視と、目の屈折力はほぼ正常で,眼軸が普通より長いことが理由で起こる近視とがあります。眼軸の長さが長いほど近視が強くなっていきます。
年間を通して小中学生の親御さんからの問い合わせに多いのが「仮性近視」についての相談です。そこで、「仮性近視」について少し詳しく説明をさせていただきます。
<仮性近視とは>
本当(真性)の近視ではありませんが、眼の疲労により一時的に近視のように遠くが見えにくくなる状態を言います。一時的なものなので眼を休めたり遠くを見たりすると元の見え方に戻る事がほとんどです。仮性近視の原因は様々ですが、テレビ、ゲーム、読書など、近くのものを長い時間見ると、近くにピントが合ってしまい、遠くが見えにくくなります。
近くを見る時には水晶体が分厚くなります。水晶体を支える毛様体筋が収縮することで水晶体が厚みを変え、焦点を合わすことができます。長時間近くを見ていると、毛様体筋が収縮したままになるので緊張状態が続きます。この調節緊張状態が続くことが仮性近視の原因です。
毛様体筋が緊張した状態を長く続けていると、仮性ではなく、実際に近視が進行してしまうことがあります。
当院では、医師の判断の上で、必用に応じて検査を行っております。
<遠視とは>
遠くから目に入ってきた光が網膜より後方で像を結んでしまうことで、遠いところも、近いところもぼやけてよく見えない状態です。これは、角膜や水晶体の屈折力が弱いために起こる遠視と、眼球の長さ(眼軸)が短いために起こる遠視とがあります。一般的に小学生未満(6歳以下の小児)の眼は発育途中の為に遠視が多いです。眼の奥行きが短いために、角膜・水晶体で屈折した光が結像する前に網膜に届いてしまい、ピントがぼやける状態です。したがって、子どもの遠視はめずらしいものではありませんが、弱視や斜視の原因になることがあるで注意が必要です。
近年、日常生活においては携帯電話、パソコンなど、近見作業を続けることが多く、子どもの近視も増えています。近くを見る作業を続けると、眼に疲れがたまってしまいます。
お子さんの目の異常がご心配な場合、眼の疲れがある場合など、目について気になることがございましたら、いつでも当院にてご相談下さい。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。