213:白内障とは
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。風邪など引かないよう、皆様どうぞご自愛下さい。
さて、今回のテーマは「白内障」です。
白内障という病気の名前は知っている方も多いかと思いますが、今回は改めて白内障という病気と、白内障に関わる検査や治療法についてご説明します。
<白内障とは>
「白内障」とは、様々な原因によって水晶体が濁ってしまう症状のことです。水晶体が濁ると、光がうまく通過できなくなったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなったりします。その結果、かすんで見えたり、明るいところへ出ると眩しくて見えにくいなどの症状が出ます。
<白内障の原因と種類>
白内障は水晶体を構成する糖蛋白の変化によっておこるとされています。最も多いのは加齢によるものであり、 これを「加齢性白内障」と呼んでいます。また、眼球の外傷や放射線・赤外線照射による「外傷性白内障」や、アトピー性皮膚炎や糖尿病などに伴って起こる白内障もあります。その他にもステロイド剤などの副作用による白内障や、ブドウ膜炎などの目の病気による併発白内障、生まれつきの水晶体の濁りによる先天性白内障もあります。
<白内障に関わる検査>
・視力検査・・・機械で屈折検査を行い、そのデータをもとに視力を測ります。
・散瞳検査・・・薬で瞳孔を開いて、水晶体の状態を詳しく調べます。
※ 白内障手術前と後には、スペキュラーという機械で角膜内細胞の数を調べる検査も行うことがあります。角膜内皮細胞とは、角膜の透明性を維持している細胞で、一度障害を受けると再生することができません。角膜内皮細胞が300~500個(正常値は1mm四方の中に2700~3000個)までに減ると、角膜が濁ってきます。白内障の手術では角膜にメスを入れるため、約5~10%の角膜内皮細胞減少を起こすといわれています。また、不適切なコンタクトレンズの装用や他の眼疾患によっても減ってしまうことがあります。そのため、白内障の手術をする前とした後で、角膜内皮細胞の数を確認することが大切です。
<白内障の治療>
症状が軽く視力にあまり影響が出ていない内は点眼剤や内服薬で進行を遅らせる治療をします。症状が進み視力への影響が大きくなると手術をします。白内障手術は水晶体を取り除き、人工の水晶体である眼内レンズを移植する手術を行います。網膜や視神経、角膜などの他の部分に問題がなければ、視力の回復が期待できます。手術は局所麻酔で、通常の場合は手術は10~15分程度です。
(当院では手術は行っておりませんが、受診していただいて必要であれば手術を行っている医療機関をご紹介いたします。)
<主な点眼薬>
水晶体の水溶性蛋白が変性し不溶性化するのを阻害することにより、
水晶体が白く濁るのを抑え、白内障の進行を抑えます。
通常、初期老人性白内障の進行を遅らせるために用いられます。
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
当院では月曜日に緑内障外来担当医による緑内障外来を設けております。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※ すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。