アレルギー性結膜炎とは
アレルギー性結膜炎の主な症状
アレルギー性結膜炎の場合の眼脂は、とても粘っこく、透明または黄白色をしているのが特徴で、膿のような眼脂がでることはあまりありません。
人によっては、眼の疲労感、乾燥感、灼熱感(あつい感じ)を訴える人もいます。
また、かゆみにより目をこすると球結膜(しろめ)に浮腫(むくみ)が起こり、球結膜が急に腫れてゼリー状に飛び出してくることがあります。
また、症状の強い人には、羞明感(まぶしい)や視力障害が生じることもあります。
ハウスダストによる結膜炎の場合は、一年を通して症状が慢性的にみられるのが特徴です。
アレルギー性結膜炎の主な検査方法
視力検査
視力検査は医師が目の状態を判断するために重要な検査データの一つとなっております。
また視力検査のデータをとっておくことにより、経過観察等で後日いらした際にも、疾患の進行や回復を比較することができます。
結膜炎の症状でも種類や合併症によって、視力低下を引き起こす可能性がございます。
そのため、裸眼の状態での視力検査を当院では行わせていただいております。
特異的IgE検査
採血による少量の血液で、39項目のアレルギーの原因が1度の検査でわかります。
なお、採血の必要な検査をご希望の方は、事前にご予約をいただけますと、スムーズな対応が可能です。
食物系アレルゲン14項目 |
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卵白/大豆/小麦/コメ/牛乳/チェダーチーズ/牛肉/鶏肉/マグロ/サケ/エビ/カニ/ソバ/ピーナッツ |
職業系アレルゲン1項目 |
ラテックス |
吸入系アレルゲン18項目 |
花粉 スギ/ヒノキ/ハンノキ/ハルガヤ/オオアワガエリ/カモガヤ/シラカンバ/ブタクサ/ヨモギ 室内 ハウスダスト/コナヒョダニ/イヌ皮膚/ネコ皮膚 真菌(カビ類) クラドスポリウム/アスペルギルス/アルテルナリア/ペニシリウム/カンジタ |
検査をご希望の方は、お気軽にご相談下さい。
アレルギー性結膜炎の主な治療法
症状が悪化しないようにするためには薬剤による治療が必要になります。
コンタクトレンズを使用している方は使用を一時中止していただきます。
アレルギー性結膜炎の治療には、抗アレルギー点眼薬がよく使われます。使用中は勝手に中断することなく医師の指示に従って使うことが大切です。
また、重症になるとステロイド点眼薬が用いられます。この薬は作用が強くよく効きますが、眼圧上昇などの副作用もありますので、注意が必要です。
アレルギー性結膜炎の分類
◇抗アレルギー薬ヒスタミンH1拮抗点眼薬・・・アレルギーの中でI型(アナフィラキシー型)は、抗原 + IgE抗体が肥満細胞等のIgE受容体に作用し、ヒスタミン、セロトニン、ロイコトリエン等を放出させるのが契機となって起こります。ヒスタミンには血管拡張作用があり、この作用によりアレルギーの症状である、くしゃみ、鼻水などが発生します。この作用を担うヒスタミン受容体はH1受容体と呼ばれ、抗ヒスタミン薬はこの受容体の作用を抑制することで、アレルギー症状を抑えます。
◇抗アレルギー薬メディエーター遊離抑制・・・メディエーター遊離抑制薬は、Ⅰ型アレルギー反応におけるマスト細胞での脱顆粒を抑制し、遊離するヒスタミン、トロンボキサン、ロイコトリエンなどの化学伝達物質の量を減少させ、アレルギー反応の惹起を抑制する薬剤です。
◇副腎皮質ホルモン(ステロイド)点眼薬・・・目薬に使われているステロイドとは抗炎症性ステロイドの一種で、副腎皮質ホルモンを研究して作られたものです。直接作用する為、速効性且つ強力な効果が得られる為、炎症を抑える為の様々な医薬品に用いられています。